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驚いた表情でその手を見て、そして私を見る翔さん。
「嘘だなんて思いませんよ。翔さんのその気持ち、嘘だなんて思いません」
翔「…でも」
「私はっ、」
「私には、上手い慰めの言葉なんて言えません。…でも手を握ってあげることはできる。ぎゅって抱きしめて、“大丈夫だよ、私がいるよ”って言ってあげることもできる」
「だからそばにいさせてください。一人じゃない、私がいるって、翔さんが信じられるまで何度も何度でもそばで言ってあげます」
「私、翔さんの心を救いたい。私が…私が救います」
手にぎゅっと力を込めて、はっきりと言い切った。
翔「…」
暫く訪れた沈黙。
じっと見つめる瞳がゆらっと揺れたと思ったら。
翔さんの頬に、すっと一筋の涙が零れた。
「、…」
決して大きな泣き声は上げない。
それでも翔さんの綺麗な瞳から溢れる涙は止まらなかった。
私はそっと背中に手を回して、精一杯の力で翔さんを抱きしめた。
翔「っ、…里奈、」
「はい」
翔「ありがと、っ…」
「はい」
翔さんの涙を見たのは、初めてだった。
今までどれだけの涙を堪えてきたんだろう。
そんなことを思わせる涙だった。
.
「どうぞ」
ローテーブルにコーヒーの入ったマグカップを置くと、翔さんは「ありがと」と微笑んだ。
あの後、少しして私の肩から顔を上げた翔さんに、私は「ちょっとでいいので部屋に上がっていきませんか」と声をかけた。
寒空の下で冷えきった身体を、温めてあげたかったのと。
もう少し一緒にいたかったから。
強引に聞こえたかなと思ったけど、翔さんは目元を拭いながら、うんと頷いてくれた。
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さくらこ(プロフ) - あいさん» ありがとうございます！いえいえそんな、コメントとても嬉しかったです^ ^無事ハッピーエンドを迎えられて良かったです！ぜひまた読んでくださったら嬉しいです！ (2018年6月5日 18時) (
レス) id: e77eec2ac0 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 完結おつかれ様でした！途中から時間がなくてついて行けなくてコメントも後手後手になってましたーすみません(>_<)幸せな二人になって良かったー思い出もたくさん増えるといいなーまた他の作品でもお邪魔できたらと思います。楽しみにしてますねー (2018年6月4日 12時) (レス) id: cdabb1149e (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - あいさん» お互いちゃんと気持ちを伝えられて良かったです。そしてバレンタインも二人で過ごせそうで一安心。笑（季節がズレにズレてしまいました…） (2018年5月22日 20時) (レス) id: e77eec2ac0 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - またまたご無沙汰になっちゃいました(汗)一難あったけど、そこから更に気持ちが深まって…よかったぁ。主人公ちゃんが翔さん大切にしてる気持ちが伝わってきます。ちょこちょこ動揺してる部分も可愛くて好き(^^) (2018年5月15日 5時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - あいさん» いつもコメントありがとうございます！柚子さん…まさかのまさかでした…！ (2018年4月25日 22時) (レス) id: e77eec2ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらこ | 作成日時：2018年4月9日 21時
