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『てか俺ら同い年なんだよ』
『えっ、見えない』
『マジ?ほら、滲み出る若々しさが…』
『ううん、すごく年上に見えたからさ。
だから敬語を使ったわけで…』
げんこつ飛んできた。
めっちゃ痛い。
何しやがるの、この男。
「ヨシくんのほうが100倍かわいい」
「いやいや、僕の方がかわいいよ」
「聞き取れたの?」
「TREASUREの5人目の日本人なので」
「さっきの片言はなんだったのー?!」
にまにまと意地悪に笑うジフンさん。
この人絶対おなかの中真っ黒だと思いますが??
「ほんと性格悪い」
「ひどーい」
「韓国語でも日本語でも聞き取られるのむかつく!」
「(ぺろ〜ん)」
「きえーーっ!!!!」
ばかにしてくるジフンさんに掴みかかろうとしたとき、からから、とベランダの窓が開いた。
「なにしてるん?」
「ど、どうしたの?!」
「ママにAちゃんどこにおるか聞いたら、ビール片手にベランダ行ったって言われて」
それで…と口をもごもごさせながらなにか言いたげな彼。
ちらちらと私たちふたりを見て、また逸らして。
「どうかしたの?」
「いや、なんか、めっちゃ仲良くない?」
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作者名:山桃 | 作成日時:2024年1月12日 16時