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「あ、すみません、予約していた金本なんですけど…」
彼から来た食事のお誘い。
場所は隠れ家的な居酒屋で、こじんまりしていて内装もとってもかわいかった。
明らかに彼の苗字ではない誰かの苗字を言って、通してもらったんだけど、さ。
…ここの個室だけ騒がしすぎない???
この居酒屋隠れ家的だけど騒がしくて、そんな喧騒に巻きこまれて違和感ないんだけどさ、こう、目の前にすると、ね。
他とは違う賑わいを見せるし、ここ全部個室になっているから、密会(密会)するにはちょうどいいんだけどさ?!
彼には一応連絡したけれど、この賑わいじゃあ気付かないだろうな。
恐る恐る個室の扉に手をかけ、意を決して開けようとする、と。
「あれ、この前のおねーさん?」
高身長ビジュアル大爆発ボーイが声をかけてきた。
「あ、えっと、なんかお誘い来て…」
「アサヒなら中にいますよ」
「そう、わかってるんですけど…」
個室と彼の顔を交互に見ると納得したような顔でうんうんと2度うなずき、勢いよく個室のドアを開けた。
ちょっと!!!!
心の準備させてくれませんかあ!!!??!
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作者名:山桃 | 作成日時:2024年1月12日 16時