楠だって風邪ひくんです (ページ7)

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深澤くんの場合ページ7

(深澤side)

くすのき熱を出しました。明日一日休めば治ると思いますが、念のためご連絡させていただきました。のどの風邪ですので、うつすといけないのでメンバーには内密にお願いいたします。夜分に失礼いたしました。

まーーほんとにこの子はなんというか…悪い意味で、変わんないね。

よいしょ、と腰を上げ、財布とスマホだけもって家を出る。そのままタクシー捕まえて、Aちゃんちの近くのコンビニを伝えて。降りたらポカリだけ買って、Aちゃんちへ。

管理人さんに事情だけ話せば入れてくれっから、そのまま部屋へ。ここでLINE。

ふっかあたしふっかいまAちゃんの家の前にいるの

そう送信すれば、すぐにつく既読。とともに、勢いよく開くドア笑

A「なっ……なんっ……なんで……」

深「来ちゃった♡ 入るよー？」

A「あ、ちょ、」

中に入ると、あらぁ、病気セットそろってんじゃん。やっぱなんも持ってこなくて正解。全部用意できるもんね、この子は。

深「はい、Aちゃん、ソファおいで」

A「へ、あ、はい」

ソファに座らせて、蓋を開けたポカリを渡す。俺の分も蓋を開けて。

深「はい、カンパーーイ」

A「か…かんぱい…？」

ぱこ、とペットボトルを合わせて、口に含むと。Aちゃんも、くぴくぴと飲んでくれる。あなたほんとポカリ好きね。

深「っはー、久しぶりに飲んだけど、意外とうまいね」

A「あ、はい」

深「熱、ど？」

A「あ、はい、まぁまぁ…」

深「そ？んじゃ、早く寝なさいね」

A「はい」

深「ん、いいこ」

頭を撫でると…うわー、あっつ笑
ま、俺は帰りますよ。気ぃつかって寝れないもんね、俺がいたら。

深「ほらベッド入って。見届けたら帰るから。オートロックっしょ？」

A「はい…」

ぽてぽてと寝室に歩いていって。
ゆっくりとベッドに入る様子を、寝室の入り口から確認して。

深「じゃ、ゆっくり寝なね。おやすみ」

A「ありがとぉござます……おやすみなさぁい……」

目を閉じたのを確認して、家を出た。

んーー、明日ももっかい様子見にくっかね。明日は…ゼリーかな。