本当の願い １ ページ6
伊野尾「光。大丈夫。ありがとう。」
伊野尾はゆっくり八乙女の両肩を支えにしながら起き上がる。
そして足を組むとソファに深く腰をおろし、沈み込むように座り直した。
伊野尾「俺、ベラベラ喋っちゃったね。こんなにバカ正直に話す気なかったんだけどな。みんな聞き上手だね。」
伊野尾はぎこちない笑顔を浮かべる。
八乙女「……話したこと、後悔してるの？」
八乙女も伊野尾に寄り添うようにして座り直す。
伊野尾「ん〜？………後悔は…してない。でも、改めて気づいた。俺が、自分自身がどうしたいのか。」
八乙女「それ、俺達に手伝える？」
伊野尾「はははっ。無理でしょ。」
伊野尾の乾いた笑いが八乙女の心を締め付ける。
八乙女「そっか〜……」
八乙女は寂しそうな笑みを浮かべ、視線を落とす。
伊野尾「俺の願いは、一生、誰にも叶えられないよ。」
伊野尾は背もたれに首を預け、天井を見上げたまま呟いた。
しばらく沈黙が続いたが、伊野尾がふぅ〜っと息を吐きながら立ち上がる。
八乙女「やっぱり行っちゃう？」
伊野尾「うん。いろいろ、ありがとう。山田達にもよろしく言っといて。」
伊野尾は振り返ることなく事務所を後にした。
八乙女はスマートフォンを取り出し薮に電話をかける。
八乙女「もしもし。伊野ちゃん、やっぱり出て行ったよ。」
淡々と話す八乙女だが、声に寂しさが滲んでいる。
薮「そうか。
…………光。仕事だ。」
八乙女「はいはい。」
薮「依頼人は………」
八乙女はくすりと笑う。
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サツキ(プロフ) - 青空さん・コメントありがとうございます！嬉しいです！かっこいいjumpちゃん、書けるように頑張ります！！ (3月27日 22時) (
レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - 楽しみにしています。かっこいいjumpちゃんを！ (3月27日 22時) (レス) @page20 id: a1f6031022 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツキ | 作成日時：2024年2月3日 17時
