此処はマズい ２ ページ23
知 念を探していたのか、一人の警官が知 念を見付けて駆け寄ってきた。
知 念「何でもないよ。どうしたの？」
警官「はい。現場から血痕が見つかりまして…………」
知 念「分かった。すぐ行く。」
知 念は警官と共に雑居ビルへと入っていった。
裕翔の手を強引に引いて、足早に歩く伊野尾。
裕翔「あのっ？どこ行くんですか？」
伊野尾「あっ！ごめん。」
伊野尾は我に返ったように、ぱっと裕翔の手を離し謝る。
裕翔「いえ、俺は手が繋げて嬉しかったですよ。」
ニカっと屈託のない笑顔を見せる裕翔に、可愛いと思ってしまう伊野尾。
いかん、いかんっ！と必死に頭を振って邪念を追い払おうとする。
裕翔「どうしたんですか？」
そんな伊野尾の気持ちを知ってか知らずか、心配そうに伊野尾を見つめる裕翔。
伊野尾は、はぁ〜っと大きなため息をつくと、掛けられていた眼鏡をゆっくりと外し、裕翔に手渡した。
伊野尾「今日はありがとうね。楽しかったよ。じゃ〜ね。」
伊野尾は淡々と分かれの挨拶を口にすると、裕翔に背を向けて去っていこうとする。
裕翔「えっ？あっ！待って！！」
裕翔は伊野尾の手を強く握り、行かせないようにする。
伊野尾「？」
伊野尾はびっくりして振り返り、裕翔を見つめる。
裕翔「どこ行くんですか？これからどうするんです？」
伊野尾「そんなこと、裕翔には関係ないよ。」
裕翔「関係あります！言いましたよね。俺、貴方のこと、好きになったって。」
真っ直ぐに見つ目返す裕翔。
伊野尾はしばらく裕翔と見つめ合っていたが、ふっと目線を反らしたあと、再び裕翔を見つめ返す。
伊野尾「どうしたいの？」
裕翔「俺のところに来ませんか？」
伊野尾「裕翔のところ？」
裕翔「そうです。俺の家、この近くなんです。お店、なんか大変なことになってそうですし、青さんもきっといろいろと身を隠したいんじゃないんですか？」
裕翔の真剣な眼差しが伊野尾に刺さる。
伊野尾「……………」
伊野尾はしばらく考える素振りを見せていたが、意を決したように裕翔に向き直る。
伊野尾「俺は、伊野尾。伊野尾 慧。青さんは止めて。」
裕翔「伊野尾君っていうですね！伊野尾君？う〜ん…伊野尾君っていうより、伊野ちゃんって呼んでいいですか？」
伊野尾「好きに呼んでしていいよ。」
伊野尾が優しく笑う……
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サツキ(プロフ) - 青空さん・コメントありがとうございます！嬉しいです！かっこいいjumpちゃん、書けるように頑張ります！！ (3月27日 22時) (
レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - 楽しみにしています。かっこいいjumpちゃんを！ (3月27日 22時) (レス) @page20 id: a1f6031022 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツキ | 作成日時：2024年2月3日 17時
