お仕事 ２ ページ13
裕翔は指定された部屋に入ると、黒縁メガネを外し、ネクタイを少し緩めてソファに足を組んで座った。
しばらくするとノックが聞こえ、スタスタと伊野尾が入ってきた。
伊野尾「ご指名、ありがとうございま〜す。」
伊野尾は軽く挨拶はしたが、裕翔に目もくれず、壁に備え付けてあるハンガー掛けに、手慣れた手付きで着ていた青のカーディガンを掛け始める。
伊野尾「裕翔さん、リピーターですよね。今日もこの前みたいな感じでいいですか？」
裕翔に背を向けたまま淡々と話す伊野尾。
裕翔は目を細めながら伊野尾の様子を観察する。
裕翔「(前と雰囲気が違う…)」
伊野尾「裕翔さん？」
何も答えない裕翔に怪訝な表情を浮かべながら伊野尾が振り返って呼びかける。
裕翔「あっ…あ〜。ごめんなさい。つい、見とれちゃって。」
裕翔は視線を落とし、頬を赤く染めて恥ずかしそうに答える。
伊野尾「それは、どうも。じゃ、風呂入りますか？」
やはり伊野尾は淡々と話し、さっさとことを進めようとする。
裕翔「青さん、今日は…その…お話ししませんか？」
伊野尾「はっ？」
伊野尾は一瞬理解できないと言わんばかりに、思いっきり顔を歪ませて聞き返す。
伊野尾「何言ってんの？」
裕翔「僕、青さんのこと、その…好きで…。もっと青さんのことを…」
裕翔は、はにかみながらゆっくりと伊野尾に近づく。
伊野尾がスンッと表情を落としかけた瞬間、裕翔はガバっと伊野尾の口を自分の口で塞ぐ。
伊野尾「んぐっ。」
突然の口づけに伊野尾は驚いて目を丸くする。
裕翔「(伊野尾君の演技はスイッチ型。演技にスイッチが入るタイミングさえ外せば勝算はある…)」
裕翔は真っ直ぐに伊野尾の目を見つめたまま唇をゆっくり離す。
伊野尾「えっ？なっ何？どうしたいの？」
伊野尾は珍しく焦ったように袖で唇を拭いながら言う。
あきらかに動揺している。
裕翔「コーヒー飲みます？煎れましょうよ。」
裕翔は伊野尾の手を取ると備え付けのケイタリングの場所まで手を引く。
伊野尾「ちょっと…いや、コーヒーは飲めない…」
裕翔「あっ！コーヒー苦手ですか？じゃ〜…あっ！ココアの粉発見！」
裕翔が無邪気な笑みを伊野尾に向ける。
伊野尾「いや、ココアとかどうでもいいし💦」
伊野尾はどうしていいか分からず、オロオロしている。
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サツキ(プロフ) - 青空さん・コメントありがとうございます！嬉しいです！かっこいいjumpちゃん、書けるように頑張ります！！ (3月27日 22時) (
レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - 楽しみにしています。かっこいいjumpちゃんを！ (3月27日 22時) (レス) @page20 id: a1f6031022 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツキ | 作成日時：2024年2月3日 17時
