届かない 2 ページ49
長老「健気…だな…。」
ニヤリと笑う長老は自身の爪を立てると、自身の左胸をえぐる。
伊野尾「ぐぁっ〜!!」
長老「ぐっぐぅ…!」
長老も苦しそうに顔を歪めつつも恍惚の表情が交じる。
伊野尾は突如として襲われる激しい痛みにもがき苦しむしかない。
山田「伊野ちゃんっ!ダメっ!舌噛むっ!」
山田が咄嗟に自分の腕を伊野尾の口に押し当てる。
山田「ぐっ!!」
山田が伊野尾に噛まれ、痛みに顔をしかめる。
伊野尾「う゛う〜っん!!ぐぅんっ!」
伊野尾は山田の腕に牙を立て、自身の胸を鷲掴みながら身悶える。
その姿が痛々しく、見ていられない獣たち。
知 念「伊野ちゃん!ごめん!!」
知 念が叫ぶと同時に薮と知 念が長老に手をかざすと、長老の変色した肌と傷が治る。
と、伊野尾もそれまでの激しい痛みと苦痛から開放されたのか表情がふっと緩み、山田の腕からも抜かれる牙。
そして、そのまま意識まで手放そうとする。
が、山田がそれを引き止めるように、揺さぶり名前を叫ぶ。
山田「伊野ちゃんっ!しっかりして!!伊野ちゃんっ!」
本当は休ませてあげたいが、ここで倒れられたら、伊野尾を守りながら戦うことが難しい。
伊野尾が意識を繋ぎ止め、うっすらと目を開く。
伊野尾「山田……俺……足手まと………(い)」
山田「何も言わないでっ!」
山田はガバっと伊野尾を強く抱きしめ伊野尾の言葉を塞ぎ、頭を撫でる。
裕翔「くそっ!どうすれば!!」
裕翔が拳を海底に叩きつける。
長老「知 念、薮。ご苦労だな。」
長老が見下したような笑みを浮かべる。
知 念「こ〜の〜ヤローっ!!」
知 念が怒りで体が震え、鬼の形相と化している。
長老「打つ手がないのか?ならばこちらから行くぞ。アクトっ!!」
長老はそれまで傍観一辺倒だったアクトの名を呼ぶ。
アクト「はいっ。長老。」
アクトは長老の呼びかけに応じ、歌い出す。
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yamahituji405(プロフ) - 私さん、コメントありがとうございます!こんな内容ですが、作者はけっこう真剣に頑張って書いています💦なので、本当に嬉しいです。 (9月10日 12時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - すごく楽しみに読んでいるので書いてくださると嬉しいです、、 (9月10日 9時) (レス) @page25 id: 5567290ecb (このIDを非表示/違反報告)
yamahituji405(プロフ) - なななさん、コメント、本当にありがとうございます!まさかまさかの事態に手が止まり悩んでいました。励みになりますm(_ _)m (9月10日 8時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 私は可能なら続きが読みたいです。ここじゃなくても良いので... (9月10日 2時) (レス) id: ecedb3883c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サツキ | 作成日時:2023年8月23日 14時