存在価値 ３ ページ36
伊野尾「高木っ！ダメっ！！」
伊野尾が叫ぶと同時に長老の薔薇の蔦がピンッ張り、高木の右肩を貫く。
高木「う゛あ゛ぁぁ〜っ！！」
肩の傷口を押さえ、痛みに顔を歪めせながら床に這う。
薮「たか…きっ！」
なんとかふらつきながらも高木の傷を治そうとするが、薮自身もさっき攻撃で痛手を負っているためか、上手く治せない。
薮「くそっ！」
それでも出血は止めることができたが、目眩がするほど消耗している。
ドサッと倒れる音がした。
見ると、伊野尾から蔦が離され前のめりに押し倒されていた。
伊野尾は勢いよく床に手をついた。
が、すぐさま体を返し、立とうとするが体が言うことをきかない。
尻もちをついたままの姿勢で後ずさることしかできない。
伊野尾「いっ……いやっ！来ないで。」
伊野尾の悲痛な声がする。
長老「じっとしてなさい。」
長老が両腕を大きく広げた。
すると、部屋の天井や床から薔薇の蔦が伸びてくる。
そして獣たちの体を拘束し始めた。
山田「ぐぅっ！やめろっ！離せっ！」
足をバタつかせて両腕に力を込めて蔦を引きちぎろうとするができない。
有岡「じっちゃん！じっちゃん！！」
まだ現実を受け止めきれない有岡はポロポロと涙がこぼれる。
獣たちはあっという間に天井から蔦で吊り下げられた。
伊野尾は天井から伸びる蔦が、首から体にかけてズルズルと這いつくばる。
伊野尾「んんっ！」
首の前でねじれる蔦、そこからスルスルと意思を持つ蔦は伊野尾の胸、腰、足を絡まりながら拘束していく。
ゆっくりと…
伊野尾の体を舐め回すかのように…
伊野尾「あっん……ぐっ………はっあっ……」
必死で声を抑えようと口をつぐむが、あまい吐息が口から漏れ出してしまう。
伊野尾「は……な………して………」
ついに蔦は伊野尾の体を亀甲に縛りあげ、伊野尾の体はゆっくり宙に浮かされる。
伊野尾「くる…し…い………」
頬を紅潮させ、涙目で訴える。
伊野尾「う゛ぅっ！」
不安定な体制の中、もがけばもがくほど、蔦はギリギリと伊野尾の体を締め付けにかかる。
長老「美しい……」
長老はぐいっと伊野尾を縛り上げる蔦を揺らす。
伊野尾「ああ〜っ！！」
蔦が食い込み、たまらず声を上げる伊野尾。
裕翔「伊野ちゃん……う゛っ…」
裕翔は伊野尾の苦しむ様子が見ていられず、目から涙が溢れてくる。
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yamahituji405(プロフ) - 私さん、コメントありがとうございます！こんな内容ですが、作者はけっこう真剣に頑張って書いています💦なので、本当に嬉しいです。 (9月10日 12時) (
レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - すごく楽しみに読んでいるので書いてくださると嬉しいです、、 (9月10日 9時) (レス) @page25 id: 5567290ecb (このIDを非表示/違反報告)
yamahituji405(プロフ) - なななさん、コメント、本当にありがとうございます！まさかまさかの事態に手が止まり悩んでいました。励みになりますm(_ _)m (9月10日 8時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 私は可能なら続きが読みたいです。ここじゃなくても良いので... (9月10日 2時) (レス) id: ecedb3883c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツキ | 作成日時：2023年8月23日 14時
