楽しいよ ３ ページ4
ある晴れた昼下がり。
山田と八乙女がは晩ごはんの材料を買いに家を出る。
近所の主婦仲間が声を掛けてくれる。
主婦「あらっ！こんにちは。」
山田「こんにちは。」
八乙女「こんにちは。」
２人にキラッキラの笑顔で挨拶をされた主婦は、その眩しさに目が眩みそうになる。
そんなこんなで、本人たちは知ってか知らずか、獣たちはこの街ではちょっとしたアイドルだ。
〜伊野尾〜
伊野尾は、古本屋の店主と何日かぶりの非番の健司と少し遅めの昼ごはんを食べていた。
店主の作る料理は山田とはちょっと違う家庭的な味で美味しい。
伊野尾「お袋の味ってこんな感じなのかな…」
芋の煮物を頬張り心の中で呟く。
伊野尾たち獣は、母も父も知らない。
物心ついた頃には長老たちと一緒にいた。
だから想像でしかできないけど…
健司「今日は夜まで居るのか？」
伊野尾「うん。本の棚卸しがあるからね。」
店主「ホントに伊野尾ちゃんは働き者で助かるわ。晩ごはんも食べてってね。」
伊野尾「やった〜。こんな美味しいごはんいただけるんだもん。なんでもやりますよ。」
にこにこの笑顔で答えた。
つもりである。
だって、今日が最後だから……………
今日は閉店後に月に一度の棚卸しだ。
新書や在庫の整理を行う。
普段からきちんと管理されているし、そんなに大きい古本屋ではないので大変ではないが、ついつい面白そうな本を見つけてしまうと手が止まる。
古本屋の２階、本棚に丁寧に収められた本。
時計は夜８時を回ったところだ。
伊野尾「これは、シリーズものだから………。こっちの棚だな。」
伊野尾は５〜６冊の本を抱え、一冊ずつ丁寧に棚にしまっていく。
そして、手に持っていたの最後の一冊をしまおうと本棚に手を伸ばした時だった。
健司「おい。」
伊野尾の背後から壁ドンならぬ、棚ドンをする健司。
健司は伊野尾よりも少し背が高い。
健司の声は伊野尾の頭のてっぺんの方から聞こえる。
伊野尾「なぁに？けんちゃん。」
伊野尾は振り返ることなく、落ち着いた声で聞き返す。
コトン。
伊野尾が最後の本を本棚にしまい終えた。
健司「おいっ。こっち向けよ。慧。」
低くて男らしい声。
伊野尾「ヤダよ。」
いたずらっぽい言い方しかできない。
健司「こっち向けって。」
健司が無理やり伊野尾の肩を掴んで振り向かせる。
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yamahituji405(プロフ) - 私さん、コメントありがとうございます！こんな内容ですが、作者はけっこう真剣に頑張って書いています💦なので、本当に嬉しいです。 (9月10日 12時) (
レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - すごく楽しみに読んでいるので書いてくださると嬉しいです、、 (9月10日 9時) (レス) @page25 id: 5567290ecb (このIDを非表示/違反報告)
yamahituji405(プロフ) - なななさん、コメント、本当にありがとうございます！まさかまさかの事態に手が止まり悩んでいました。励みになりますm(_ _)m (9月10日 8時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 私は可能なら続きが読みたいです。ここじゃなくても良いので... (9月10日 2時) (レス) id: ecedb3883c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツキ | 作成日時：2023年8月23日 14時
