何でそうなる ２ ページ16
伊野尾「いや、あの…高木がリクエストした場所にお引っ越ししようとしたんだけど、何かうまくいかなくてさ。」
気まずそうに目をそらし、右手で頭を軽く掻きながら言う。
藪「どういうことだ？」
藪が険しい表情机から身を乗り出し、伊野尾に詰め寄る。
伊野尾「なんかに引っ張られる感じがして…でも、軌道修正できたと思ったんだけどな…。」
獣たちは呆気にとられている。
有岡「どうしてそういう大事なことすぐに言わないかな〜。」
有岡が呆れたように言う。
伊野尾「だっ、だって、軌道修正できたと思ってたから…。余計なこと言ってしんＰ…………あっ。」
『心配かけたくなかった。』そう言いかけたのだろう。
伊野尾は『やべっ』という表情をし、右手で自分の口を押さえて塞ぐ。
山田「伊野ちゃんっ！」
山田が伊野尾を睨みつけ一括する。
今度は伊野尾がしゅんとしてとしょぼくれる。
山田はふぅ〜っと大きな溜め息をつく。
山田「伊野ちゃん、俺たちがどんな気持ちかわかるよね？」
伊野尾は、黙ってコクリと小さく頷く。
伊野尾「ごめんなさい…。」
みんな腑に落ちるところがあった。
確かにお引っ越しは伊野尾にとって大仕事のようで、毎回終わった後は疲れが見える。
が、今回はいつも以上にしんどそうだった。
でもそれは健司のことがあったからだと思っていたが、どうやらそれだけではなく
得体の知れない力が働いていてそれに抗っていたということだ。
伊野尾は軌道修正しできたと思っていたようだが、実際はやばり予定とは違う場所に来たらしい。
しかも、森の近くだという。
八乙女はしょぼくれる伊野尾を見て優しく語りかける。
八乙女「もう〜。伊野ちゃん、そんな顔しないの。伊野ちゃんも場所が違うことにさっき気づいたんでしょ？」
伊野尾は顔を伏せたまま、またコクリと頷く。
八乙女「俺たち、みんながみんなのこと考えすぎちゃってるんだよ。もっとちゃんと話そう。」
八乙女はみんな見渡す。
八乙女「隠し事無しっ！余計なご心配無しっ！はいっ！みんな仲直りっ！」
手をパンパン叩いてみんなをけしかける。
八乙女ののんびりした甘い声がみんなの険しかった表情を緩ませていく。
山田は伊野尾を見つめる。
その目にはもう怒りはない。
山田「伊野ちゃん、顔上げて。ここ、どこなの？」
伊野尾はゆっくり顔を上げる。
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yamahituji405(プロフ) - 私さん、コメントありがとうございます！こんな内容ですが、作者はけっこう真剣に頑張って書いています💦なので、本当に嬉しいです。 (9月10日 12時) (
レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - すごく楽しみに読んでいるので書いてくださると嬉しいです、、 (9月10日 9時) (レス) @page25 id: 5567290ecb (このIDを非表示/違反報告)
yamahituji405(プロフ) - なななさん、コメント、本当にありがとうございます！まさかまさかの事態に手が止まり悩んでいました。励みになりますm(_ _)m (9月10日 8時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 私は可能なら続きが読みたいです。ここじゃなくても良いので... (9月10日 2時) (レス) id: ecedb3883c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツキ | 作成日時：2023年8月23日 14時
