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何でそうなる 1 ページ15

山田「ごめん。伊野ちゃん。さっき海で変なの見つけたんだ。」

しゅんとしょげながら山田が話し始める。

山田「また薔薇が関係してと思ってさ。伊野ちゃんを不安にさせたくなかった…」

山田を始め、獣たちはみんなうつむいていまい、しょんぼりしてしまう。

そんな獣たちの様子に伊野尾は困ったように眉をひそめ、小さな溜め息をつく。

伊野尾「そっか。俺のこと考えてくれてのことだもんね。ありがとう。」

伊野尾もちゃんとみんなの気持ちを理解している。

が、心配かけてばかりで不甲斐ないという気持ちから、自分か情けなく思ってしまう。

今のやり取りだって山田達は何も悪くない。

弱い自分が腹立たしくて、みんなに八つ当たりしただけだ。

伊野尾は獣たちの中では年長組だ。

もっと頑張らないと…と伊野尾は思う。

伊野尾「俺はホントに大丈夫だから。ごめん。心配ばかりかけてるけど…」

山田は唇をぎゅっと結び、泣きそうな顔をパッと上げた。

山田「じゃ〜伊野ちゃんも大丈夫じゃない時はちゃんと言ってよ。俺、伊野ちゃんの『大丈夫』ほど信用できないものないよ。」

獣たちも激しく頷いている。

伊野尾「ひっでぇ〜。俺、そんなに信用ないの?」

伊野尾は肩を揺らしながら、ケラケラ笑う。

いつもの伊野尾の笑い方。

伊野尾の笑顔を見て、なんだかみんなも安心する。

やっぱり伊野尾は笑って適当なこと言ってるぐらいが丁度いい。

伊野尾はまた怒るかもしれないけど、この笑顔を『守りたい』と思ってしまう。

伊野尾「で、さっきの話しだけど、人魚がいたの?」

場が和んだところで、改まって伊野尾が山田と知 念に問う。

山田「チラッしか見えなかったけどね。見間違いじゃない。」

山田は居直って、はっきりと答える。

伊野尾は背もたれに体を倒しながら腕を組み、首をかしげながら考える。

獣たちはそんな伊野尾の様子を見て、次の言葉を固唾を飲んで待つ。

伊野尾「やっぱり俺が読んだ書物の中に魚の中に薔薇が居たっていう記録はなかったと思うよ。」

有岡「じゃ〜なんかもうそういう進化したモノなのかな。」

伊野尾「いや、実はこの辺り、森に近いんだよね。」

獣たち「はっ!?」

伊野尾の言葉に獣たちは驚きを隠せない。

みんな身を乗り出すようにして伊野尾を見る。

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yamahituji405(プロフ) - 私さん、コメントありがとうございます!こんな内容ですが、作者はけっこう真剣に頑張って書いています💦なので、本当に嬉しいです。 (9月10日 12時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごく楽しみに読んでいるので書いてくださると嬉しいです、、  (9月10日 9時) (レス) @page25 id: 5567290ecb (このIDを非表示/違反報告)
yamahituji405(プロフ) - なななさん、コメント、本当にありがとうございます!まさかまさかの事態に手が止まり悩んでいました。励みになりますm(_ _)m (9月10日 8時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 私は可能なら続きが読みたいです。ここじゃなくても良いので... (9月10日 2時) (レス) id: ecedb3883c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サツキ | 作成日時:2023年8月23日 14時

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