何かいる ３ ページ14
知 念「後で、伊野ちゃんにちゃんと謝る…」
山田「そだね。」
そう言って山田は優しく知 念の頭をなでた。
その時だった。
視線を感じた。
山田と知 念はバッと海の方を鋭く見る。
２人の目線の先、５０ｍぐらいの海に何か丸いものが浮いている。
顔？
夕日で逆光のため、表情までは分からない。
ただ、金髪で髪が短いのだと言うことはわかる。
知 念「あれ……生きてる？」
山田「こっち見てる。」
２人はその水面から浮かぶ顔を注意深く見る。
しばらくすると、顔が沈む。
山田「あっ！」
と、声が漏れた瞬間
バシャッ
水面から水しぶきと共に跳ね上がり、姿を見せたのは上半身が人間の男性、下半身が青く光る魚の尾ひれだった。
知 念「人魚？！」
人魚らしきソレは再び海に潜ると、もう姿を見せなかった。
山田と知念は顔を見合わせる。
嫌な予感しかしない。
２人はすぐに家に帰った。
そして、今見たことを伊野尾以外の仲間に話す。
一刻も早くこの場所から立ち去らないと、また変なことに巻きこれるのは確実だ。
かと言って正直に人魚を見たと伊野尾に言えば、伊野尾がまた強い不安を感じることになりかねない。
人魚は明らかにこちらを意識していた。
どう考えても薔薇が関係しているとしか思えないからだ。
そもそも今回のお引っ越しはおかしい。
当初と違う場所に来ているのだ。
そこは、伊野尾に聞けば、答えは得られるかもしれない。
が、今の時点では伊野尾の意図が分からない。
みんなが頭を悩ませていた時だった。
「魚の薔薇は聞いたこと無いよ。」
獣たちはみんな一斉にリビングのドアを見る。
そこには伊野尾が壁を支えに立っていた。
山田「最悪だ………」
山田が頭を抱える。
話し合いに夢中で気づかなかった。
リビングのドアの向こうに伊野尾が居たことに………………
伊野尾がヨタヨタとリビングに入り、自分の席に座る。
伊野尾「俺を除け者にして何の話し？」
少し怒ってるのか、雰囲気がピリピリしている。
有岡「除け者になんかしてないよ！」
伊野尾「してんじゃん！」
伊野尾が語気を強めて反論する。
有岡がまた何か言いかけたところで藪が遮る。
藪「大ちゃんっ！……伊野尾、悪かった。そうだな。俺たちがまた余計なお世話だったな。」
伊野尾「…………………。」
ブスッとした表情の伊野尾。
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yamahituji405(プロフ) - 私さん、コメントありがとうございます！こんな内容ですが、作者はけっこう真剣に頑張って書いています💦なので、本当に嬉しいです。 (9月10日 12時) (
レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - すごく楽しみに読んでいるので書いてくださると嬉しいです、、 (9月10日 9時) (レス) @page25 id: 5567290ecb (このIDを非表示/違反報告)
yamahituji405(プロフ) - なななさん、コメント、本当にありがとうございます！まさかまさかの事態に手が止まり悩んでいました。励みになりますm(_ _)m (9月10日 8時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 私は可能なら続きが読みたいです。ここじゃなくても良いので... (9月10日 2時) (レス) id: ecedb3883c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツキ | 作成日時：2023年8月23日 14時
