何かいる ２ ページ13
伊野尾の叫び声に驚いた藪たちが伊野尾の部屋に飛び込んでくる。
そして、伊野尾を組み伏せる知 念を見て驚く。
高木「何やってんの？！知 念！！」
急いで高木が伊野尾から知 念を引き剥がす。
伊野尾「はぁ〜…はぁ〜…」
再び体を丸めて激しく肩で息をする伊野尾。
藪が伊野尾に傍らにかがみ込み心配そうに「大丈夫か？」と聞いてる。
伊野尾は頷く。
有岡「おまっ！何やってんのさ！」
有岡は高木に肩を掴まれている知 念の顔を覗き込みながら問う。
怒るというよりは、状況が理解できずに戸惑いのほうが大きい。
知 念「ごっごめん…こんなつもり、なかったんだけど…どうしてだろう。ごめん。」
知 念も顔を引きつらせ、自分でも抑えきれなかった衝動に戸惑いと恐れを感じていた。
知 念「(僕…一体何しようとしてた…？)」
知 念は、たまらず高木の手を振りほどいて自室に駆け込んだ。
高木「知 念！」
高木の呼びかけにも応じない。
知 念は自室の扉を背にして座り込むと頭を抱えて震えていた。
しばらくして、買い出しから帰ってきた山田達は、自分達の留守中に起きた知 念と伊野尾のことを聞いて驚いた。
山田「で、今、伊野ちゃんは？」
有岡「藪が付き添ってる。今は寝てるんじゃないかな。目の下の隈も、酷かったから。」
山田「そっか。………………じゃ〜俺、知 念と出掛けてくるわ。」
八乙女「いいよ。わかった。」
ニコッと笑顔で答える八乙女。
山田が知 念を海辺へ連れ出した。
始めは嫌がった知 念だが、山田の説得のかいあって部屋から出すことに成功した。
海辺の流木に腰をおろして海を眺める２人。
夕暮れにはまだ少し時間があるが、太陽は傾きつつある。
山田「どしたの？知 念？」
知 念「分からないだよね。伊野ちゃんが人間に取られちゃった気になったのかな…なんか急に腹立ってきちゃってさ……」
山田「うん…」
知 念「なんて言うだろう……上書きじゃないけどさ……同じ苦しむなら僕のでもいいじゃんって…………」
知 念は自分で自分の震える肩を抱く。
なんて身勝手なことを言っているんだと、自分で自分が怖くなる。
山田は優しく知 念な肩を抱いて、自分の方にもたれさせる。
山田「そっか……でも、悪いことしたって思ってるんでしょ？」
知 念は黙ったまま大きく頷く。
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yamahituji405(プロフ) - 私さん、コメントありがとうございます！こんな内容ですが、作者はけっこう真剣に頑張って書いています💦なので、本当に嬉しいです。 (9月10日 12時) (
レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - すごく楽しみに読んでいるので書いてくださると嬉しいです、、 (9月10日 9時) (レス) @page25 id: 5567290ecb (このIDを非表示/違反報告)
yamahituji405(プロフ) - なななさん、コメント、本当にありがとうございます！まさかまさかの事態に手が止まり悩んでいました。励みになりますm(_ _)m (9月10日 8時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 私は可能なら続きが読みたいです。ここじゃなくても良いので... (9月10日 2時) (レス) id: ecedb3883c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツキ | 作成日時：2023年8月23日 14時
