土下座 ページ10
【月島side】
正直着たくなかったが、先輩から催促されたし、環も着ているので真っ黒のジャージを着てみる。
「似合ってるね、蛍」
「ありがとう、環もだよ」
呼び捨てになった名前を呼んでも、聞いても、その度にドキドキしてしまう。
そして、社交辞令とはいえども似合っていると言われ喜んでいる自分がいる。
「フフッ、ペアルックだね」
彼女がそう言って微笑む。
そういう所がずるいんだよ。期待しちゃうじゃん
良く見てみると、彼女の身長はあの
まあ彼女の場合無自覚だろうが。
「環も大分チビだよね」
「蛍辛烈!
まあ実際、身長と運動神経はほぼほぼ忠に取られたからね…」
「へー、運動苦手なんだ」
彼女はなんでもそつなくこなし運動もある程度出来そうだと思っていたので意外だ。
「でも忠よりも柔軟は出来るし、勉強なら蛍にでも勝てると思うよ」
「ふーん、やってみれば」
「じゃあ次の中間テストで勝負ね!
負けた方が何か奢り、どう?」
「分かった、受けて立つ」
彼女はそれを聞きまた微笑む。
体力バカのチビと王様がまた練習を始めようとすると、顧問の武田先生がやってきた。
彼が言うには県内の強豪校、青葉城西高校と練習試合が組めたとか。
そんな強いところとどうやって練習試合組んだのだろうか。
「してないしてない!土下座得意だけどしてないよ今回は!」
土下座って…先生なのに。
___
帰る前、菅原さんが僕と山口と環に話しかけてきた。
「おーい、お前ら、大地が肉まんおごってくれるってよ」
「やったー、ありがとうございます!」
「すみません、ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「礼なら大地に言えよー」
その後、坂の下商店に寄り澤村さんに肉まんをおごってもらった。
環はずっと肉まんを冷まそうとしている。
ジャージのままなので、萌え袖で肉まんをフーフーしてるとか他の女子がやるとただのぶりっ子っぽいが、環は無自覚だし、しかも見た目も可愛いからとても絵になる。
「どうしたの、蛍?」
「いや、別に…熱いの苦手なんだなって」
「猫舌なの、悪い?」
いつもツッキーとか蛍とか呼んで来る癖に、たまにツンデレのツン部分が多く出て少し口が悪くなる。
最初は一目惚れだったけど、内面を知る度にまた好きになっていく。
彼女の新しい部分を見つけられて少し嬉しくなった。
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マーマレーど(プロフ) - 調べてきました!URLにして頂いたら恐らく本編にも載せられるかと…URLで送って頂いてよろしいですか?そもそも本編の方載せちゃって大丈夫ですか? (2021年6月8日 20時) (レス) id: 2d58241e23 (このIDを非表示/違反報告)
マーマレーど(プロフ) - ありがとうございます!嬉しいです! (2021年6月8日 19時) (レス) id: 2d58241e23 (このIDを非表示/違反報告)
ハニーメロディー - それと、夢主ちゃんの絵を書いてみたんですが...どうゆう風に画像って載せるんですか? (2021年6月8日 13時) (レス) id: 250604a6b5 (このIDを非表示/違反報告)
ハニーメロディー - 初コメ失礼します!とても面白いです!応援しています!頑張ってくださいq(*・ω・*)pファイトデス! (2021年6月8日 13時) (レス) id: 250604a6b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マーマレーど | 作成日時:2021年5月6日 18時