山口の双子の妹は月島に恋をする【ハイキュー】

天王山 ページ40

【環side】

本人も緊張で死にそうな顔してるし…

嶋田さんの所で練習させてもらってたのは知ってたけど…

「その"マグレ当たり"でさえ欲しいってことなんだろ」

滝ノ上さんが嶋田さんの独り言を聞いて言う。

「…流れっつーのはどっからどう変わるか

わかんねーもんなんだからさ」

「山ぐーち!!」

「「「一本ナイッサーブ!!!」」」

スガさん達の声にさえ忠はびっくりしている。

忠は頷くと、ボールを持ってエンドライン付近へ歩く。

手汗をズボンで拭いたり、ボールをついたりしているが、足にボールが当たってどこかへ言ってしまうほどの緊張ぶりだ。

「あチャ〜…ガッチガチだな…」

「しょうがねえよ」


「忠、緊張する事ないからね」

少し声を張って言う。

忠はこちらを向いてまだガチガチのまま頷く。

主審が笛を鳴らす。

忠が打った渾身のサーブは白帯に当たり烏野側のコートに落ちる。


忠は俯いたままコートの外に出る。

私と嶋田さんは黙ったまま忠を見る。

「山口!!!」

澤村さんが急に忠を呼んだかと思えば忠に何かを言った。

「＿ハイ!!!」

忠が澤村さんに返事をすると、烏野の空気が変わった。


＿＿＿
青城がマッチポイントになったかと思えば、烏野が土壇場で追いついた。


そして烏野が逆転し王手になると、淡々と青城に取り返される。


しかしまた及川さんのサーブ。


アウトになるも、岩泉さんがスパイクを決める。


そして点の取り合いは続き、遂に30点を超えた。


国見のフェイントが決まり、青城がマッチポイントだ。

……終盤になって国見の打数が増えてきたな…

もしかしてだけどまだ体力に余力がある？

国見は後半、相手のスタミナが切れかけてきた頃に勝負するタイプなのかもしれない。

そしてまた及川さんのサーブ。

及川さんは軟打で前に落としてくる。

トスは東峰さんに上がり、ブロックを吹き飛ばす。

しかし相手のリベロが繋ぎ、及川さんのトスで岩泉さんが強打する。

田中さんが上げたボールは直接相手コートに返る。

12番さんさんのダイレクトを西谷さんが取った。

レシーブは乱れるが、翔が飛び出していた。

飛雄がトスをあげた先は、翔


翔のスパイクは、


国見達に止められてしまった。


飛雄や西谷さんがフォローに向かうが、間に合わずにボールは落ちてしまった。


IH宮城県予選3回戦

烏野 対 青葉城西
30 : 32


30点を超えたファイナルセット、

制したのは青葉城西だった。


「「「ありがとうございました！」」」

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