知古辣 ページ28
【月島side】
少し経つと店員さんが頼んだものを持ってきてごゆっくりどうぞと声をかけられる。
環はチョコレートケーキに目を輝かせている。
「ハハッ」
「何、おかしい?」
笑いかける時以外あまり表情に起伏が少ない彼女があまりにもキラキラした目でケーキを見ているので少し笑ってしまった。
「いいや、可愛いなと思って」
すると彼女は少し間をおいて顔を赤くする。
あー、やっぱり可愛い。
「いいから早く食べよ!
いただきまーす!」
そう言って彼女はケーキを口に入れる。
それを見た僕も口を開けて食べる。
「「おいしい」」
同時に言った。
そして顔を見合わせると
「ははっ」「ふふっ」
二人して笑った。
「はい蛍、あーん」
そう彼女が言ってニコニコしながらケーキをもってくる。
やっぱり恥ずかしいが、なんでも無い風を装って食べると、前食べたこの店のチョコケーキよりも甘く感じた。
「はい環、口開けて」
彼女も耳を赤くしながら僕の差し出したショートケーキを食べる。
顔と顔が近くなって僕も顔が熱くなるのが分かる。
一方彼女は顔が近い事に関してはあまり気になっていないらしく、耳の赤さはさっきと変わらないままケーキを食べた。
「ん、おいしい」
「やっぱ来て正解だったね」
「うん、ありがとう蛍」
「どういたしまして」
二人で目を合わせて微笑む。
___
二人とも紅茶も飲み終わり、会計をする。
店を出てからもまたありがとう、ご馳走様と言ってくれる彼女にまた来ようねと話していると、
誰か見た事がある人が
「あっ!」
と言ってこっちに走ってきて、その人を追ってまた誰か来る。
「「げっ」」
「二人してげって何さ!」
「やめろ及川!」
走ってやってきたのは及川さんと及川さんを追う岩泉さんだった。
ランニング中らしく二人ともジャージを着ている。
「二人はデート中?」
「違いますよ」
「え、でも前付き合ってるって…」
「あ、嘘です
面倒臭かったので」
及川さんの質問に環、僕の順で答える。
「てめえ後輩に迷惑かけやがって!」
「痛いよ岩ちゃん!」
岩泉さんが及川さんの頭を叩く。
「悪いな、及川が迷惑かけて」
「別に大丈夫ですよ」
「岩泉さん、頑張って下さい」
「ありがとな、月島、環さん」
そういうと岩泉さんは及川さんを引っ張ってどこかへ行ってしまった。
「岩泉さん凄いよね」
「ほんとにね」
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マーマレーど(プロフ) - 調べてきました!URLにして頂いたら恐らく本編にも載せられるかと…URLで送って頂いてよろしいですか?そもそも本編の方載せちゃって大丈夫ですか? (2021年6月8日 20時) (レス) id: 2d58241e23 (このIDを非表示/違反報告)
マーマレーど(プロフ) - ありがとうございます!嬉しいです! (2021年6月8日 19時) (レス) id: 2d58241e23 (このIDを非表示/違反報告)
ハニーメロディー - それと、夢主ちゃんの絵を書いてみたんですが...どうゆう風に画像って載せるんですか? (2021年6月8日 13時) (レス) id: 250604a6b5 (このIDを非表示/違反報告)
ハニーメロディー - 初コメ失礼します!とても面白いです!応援しています!頑張ってくださいq(*・ω・*)pファイトデス! (2021年6月8日 13時) (レス) id: 250604a6b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マーマレーど | 作成日時:2021年5月6日 18時