山口の双子の妹は月島に恋をする【ハイキュー】

九十六 ページ27

【月島side】

＿＿＿
練習試合が終わった僕達を待ち受けていたのはインターハイだけでは無かった。

「蛍、結果見せ合お」
環が笑顔で話しかけてくる。
そう、中間テストだ。
笑顔でいるあたりかなり自信があるらしい。
「いいよ」
しかし自信があるのは僕もなので満面の笑みを返す。

「やったー！」
結果としては環が勝った。
「その数学の点数はヤバいって」
「何点だったの？」
途中から話に加わっていた山口が聞いてくる。
「96点」
「僕は87点、自信有ったのにな」
「二人の戦いがハイレベル過ぎる」
「てなわけで蛍さん、ケーキゴチです」
「来週の土曜、午後部活休みだし行く？」
「行く！」
答えてから気付いたが、二人きりで行く場合これはデートだ。

「あらあら環、月島君とデートですか？
お熱い事で」
「うるさい沙弥」
環と仲がいい彼女は深田沙弥だ。
苗字が深田だから、や行の環とは席が隣。
彼女は明るい茶髪のショートで、陸上部に所属している。
「頑張れ環！月島君も！」
「「何をだよ」」
返す言葉が環と被る。

＿＿＿
土曜日の午後
一度家に帰った僕は、昨日のうちに選んでおいた服を来て出発する。
スマホを開いて待っていると、環がやってくる。
「環」
「お待たせ、蛍」
「大丈夫だよ、そんな待ってない」
「その服似合ってるね」
「ありがとう」
僕は白のシャツに紺のジャケット、それにカーキ色のズボンを履いていた。
「環も似合ってるよ」
「ありがとう」
彼女は白の薄めのセーターにグレーのチェックのスカート、そして帽子を付けていた。
合宿の時に見た私服とはまた違った雰囲気でとても可愛い。


「そういえばさ、いつもコンタクトなの？」
「あー、そういえば合宿のとき眼鏡してたか」
「うん」
「お風呂上がりだったから眼鏡にしてたの」
「そうなんだ」

「僕良く食べるんだけど、今から食べるお店ショートケーキで有名らしいよ」
「じゃあ私もショートケーキにしよっと」
「僕がショートケーキ頼んで分けてあげるからチョコケーキにしたら？」
「覚えてたんだ」
「まあね」
「じゃあお言葉に甘えて、私もチョコケーキあげるね」


話をしながら歩いていると、ケーキ屋に着いた。
二つケーキを頼み、
「飲み物紅茶？コーヒー？」
と聞くと
「じゃあ紅茶で」
と返してくれたので、紅茶を二つ頼む。

「連れて来てくれてありがと」
そう言う彼女に僕も言う。
「こちらこそ誘ってくれてありがと」

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