山口の双子の妹は月島に恋をする【ハイキュー】

小心者 ページ12

【環side】

＿＿＿
火曜の放課後、私達は青葉城西高校へのバスに乗っていた。
後ろから２列目で隣は影山、通路を挟んで反対側の窓側に忠、通路側に蛍が座っている。
「忠、蛍、影山も、お菓子持ってきたんだけど食べる？」
「やったー、食べる食べる！ありがとう環！」
「…ウス」
忠と影山にお菓子を渡す。


「蛍は要らないの？」
「いる」
渡しているのになかなか蛍は受け取ってくれない。
不思議に思っていると、口を開いてこちらに「あーん」と言ってくる。
「え?!」
「早くしてよ、僕待ってるんだけど」
恥ずかしがりながらも、蛍の口にお菓子を持っていく。
蛍はそれを何の躊躇も無く食べる。
「ありがと」
微笑む蛍に顔が熱くなるのが分かる。
一人で口には出さずに、そして顔に出ないようにしながら喜ぶ。

「お前らまたリア充しやがって！許さん！」
後ろの席の菅原さんにそう怒られる(？)。
すると、隣の影山に肩を叩かれた。
「どうしたの、影山？」
すると、彼はさっきあげたお菓子の袋を開けてこちらに差し出している。
「…俺にもさっきのして下さいボケ」
「え?!」
驚いて顔をよく見ると少し不服そうな表情をしていた。
仕方がないのであげようとして口の近くまでお菓子を持って行った時に
「うわあああ!!止めて!!バス止めてえええ!!」
田中さんの悲鳴が聞こえた。
どうやら日向が緊張のしすぎで戻してしまったらしい。
…今日の試合、こんなので大丈夫なのだろうか。

＿＿＿
青城に到着した。
日向は体調不良はもう平気らしいが、まだ緊張している。
先ほども何か田中さんに言われたと思えばお手洗いに駆け込んでいた。
私は忠や蛍、影山たちと一緒にいた。付いて行かなかったが大丈夫だろうか。

…あ、田中さんが烏野の噂をしてい青城のバレー部らしき人達に喧嘩を吹っかけに行った
「…烏野(ウチ)を…あんまナメてっと…
喰い散らかすぞ。」
「そんな威嚇しちゃダメですよ〜田中さ〜ん」
あ、蛍も行った。
……私も行こう

「ほらあ『エリートの方々』がびっくりしちゃって可哀想じゃないですかあ」
「そうですよお、せっかくですし楽しみは後に取っておきません？勝てば黙りますよ★」
私は田中さんや蛍みたいにタッパはないので彼らみたいな威圧をかける事はできないので
上目遣いと黒い笑みで煽る。
「おう そうだな イジめんのは試合中だけにしてやんねーとな」
澤村さんが来る前に私と蛍はやめたので怒られたのは田中さんだけだった。
すみませんね、田中さん

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