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原くんとの一悶着があったのち、
とにかく、部活あるし、お互い気まずいとやりにくいから見なかったことにさせて頂きます。
と私が一方的に告げると、原くんはゲラゲラ笑って先に部活に向かった。
体育館と職員室は逆方向にあるため、私が日誌を提出するために職員室に向かっても原くんに追いついたり鉢合わせたりすることがない。
なので私は職員室に行くまでにさっきの出来事を頭の中から抹消し、いち部員として原君と接するために脳を切り替えることに専念していた。
日誌を提出して廊下を歩いていると、見慣れた長身と鉢合わせた。
｢あれ、古橋君…。部活は？｣
｢部活中に花宮が熱をぶり返して、保健室にいる。さっき休憩入ったから少し様子を見てきた｣
｢え!? 花宮君、大丈夫なの? 酷そう?｣
｢昨日ほど酷そうには見えなかったが、部活をできる状態ではないな｣
朝体調よさそうに見えたから油断していた。たしかに高熱で苦しんでいた昨日の今日で、病み上がりに普段の練習量はしんどいはずだ。
｢ちょっと私花宮君の様子見てくる!｣
古橋君に洗濯済みのビブスを託し、私は踵を返して保健室に向かった。
コンコンとノックをしたが、室内からの返答はなかった。放課後というのもあり、先生は不在のようだ。数秒待ってから、ゆっくりドアを引いた。
保健室を見渡すと、奥のベッドだけカーテンが閉まっていた。おそらくあそこに花宮君が寝ているのだろう。
「花宮君、調子どう?」
カーテンを開けると同時に声をかけた。花宮君は鬱陶しそうに私を見る。枕元に近寄って、花宮君の様子を伺った。
「いいわけねぇだろバァカ……」
風邪でも安定の憎まれ口である。ただ、話しながら苦しそうに呼吸をする花宮君を見ているとこちらまで辛くなってくる。
｢保健室の先生が車で家まで送ってくれるらしいから心配すんな」
なるほど、それで保健室に先生がいなかったのか。確かにこの状態の生徒を電車で帰らせるような真似はできない。
帰宅がどうなるか心配だったが、先生が送ってくれるなら安心だ。
「ならよかった!
そろそろ私も部活に行ってく……」
「行くな」
立ち去ろうとした瞬間、花宮君は小さな力で私の手首を握った。
私も驚いたが、何より花宮君が自分の行動に驚いていた。
「あ、いや、今のは……」
「花宮君お待たせ! お母さんと連絡ついたから、今から車に乗って!」
先生が保健室に入ってきて、私は慌てて部屋を出た。
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×××(プロフ) - 明輝さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります〜^^ (2021年2月6日 11時) (
レス) id: 4863fcfbac (このIDを非表示/違反報告)
明輝(プロフ) - めっっっちゃ好きです！！更新楽しみに待ってます∩^ω^∩ (2021年2月6日 2時) (レス) id: 98167b3334 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：××× | 作成日時：2021年2月6日 0時
