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数日後、夏風邪で花宮君が学校を休んだ。
｢馬鹿は風邪引かないって言うけどさ、逆説的に言えば賢いと風邪引くんかな｣
｢じゃあ次風邪引くのは瀬戸かもな｣
練習後、体育館に残っている原君と山崎君が冗談を言ってケラケラ笑ってる。
この場に花宮君がいたら一蹴されていそうだ。
花宮君のいない練習は、どこかたるんでいた。
絶対的なトップがいないと組織は成り立たないと言うが、あながち間違っていないのかもしれない。
今日部誌はどう書こうかな。本当の事書いたら皆が花宮君に怒られちゃうかな。
日付けを書いたところでシャーペンが止まり、しばしば内容を考えていると、古橋君が部誌を手に取った。
｢これは花宮の仕事だったはずだが、休みだから今日だけマネージャーが書いているのか?｣
｢ううん、マネージャーになったときから業務内容に含まれてた｣
｢そうか｣
古橋君は、パラパラと数ページ遡る。その目は何を考えているのか全く読めない。
｢花宮は、マネージャーが入ってから心に余裕が出来たように思う。今まで花宮の負担が多かったから、入ってくれて助かった｣
実は古橋君とはこれが初会話である。
彼は自分から話しかけるタイプじゃないし、関わる必要が無い相手とはコミュニケーションをとらない。
そういう彼だから、今後も話すことは無いと思っていた。
｢そんな……。そう言ってもらえるならはいってよかったよ｣
｢助かっているのは花宮だけじゃなくて、部員全員だ。以前よりも練習に集中できているし、練習が滞ることもない｣
｢それならよかった｣
彼は、言葉を飾らない。そして思ったことは素直に言う。練習を見ていると、話さなくても部員の人となりは容易に把握出来た。
だから、今言われたことは彼の本心と受け取っていいだろう。自分のマネージャー業を認めてもらえるのは、本当に有難い。
｢今日の分は書かないのか?｣
｢うーん、どう書こうかと思って。今日の雰囲気とか花宮君が知ったら皆怒られないかな｣
｢怒るだろうな。だが、事実を書くべきだと思う。花宮なら、俺らがグダグダと練習をしている事なんて読んでいるはずだ｣
流石、花宮君とプレーしているだけあるな。人の行動が読めている。
冷静に考えれば、確かに花宮君ならそこまで考えが及んでいるだろう。
｢ありがとう、古橋君。そうだよね、そのまま書こう｣
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×××(プロフ) - 明輝さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります〜^^ (2021年2月6日 11時) (
レス) id: 4863fcfbac (このIDを非表示/違反報告)
明輝(プロフ) - めっっっちゃ好きです！！更新楽しみに待ってます∩^ω^∩ (2021年2月6日 2時) (レス) id: 98167b3334 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：××× | 作成日時：2021年2月6日 0時
