女王蜂に蜂蜜【山口忠】

15.ムカツクイケメン ページ15

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Aside


「これからは、三人で食べよーね」


忠がニコニコしている。
よかった。
月島は…仏頂面。
(クソメガネ野郎め……)
腹立つけど、忠の大事な友達。
仲良くするのは無理だけど。
忠が喜ぶなら、仕方ない。


今日は日曜日の撮影のことで、高島さんと電話をしていた。


「Aちゃん。こないだのAちゃんの友達の月島くん？
彼氏としてじゃなくて、お友達として載せたいんだけど…
出てくれるように頼んでもらえないかな？」


えーーっ！！！！
月島をー？
やだなー…
でもどうせ出てくれないだろうから、まぁいいや。


「わかりました、聞いてみます」


「他に可愛い女の子の友達とかいたら、紹介してくれてもいいのよ。
Aちゃんのページに載せたいから」


可愛い女の子…と言われて
真っ先に谷っちゃんが思い浮かんだ。
でも………
谷っちゃんがもし、雑誌に載って私みたいに仲間外れにされちゃったら………。
紹介するのは、やめておこう。



たまたま一人で歩いていた月島をつかまえる。


「なに。女王様、山口いないときに話しかけないでくれる？」


相変わらず、ムカツクーー！


「月島、雑誌のイケメン特集に載ってみない？
私の出てるCherryって雑誌なんだけど」


「え、イヤだけど？」


ほらやっぱり。


「あっそ。じゃあいいよ」


すぐに引き下がると


「それ、僕が出たらアンタになにか利益でもあるわけ？」

「いや…まぁ、編集長が喜ぶ…ってくらいかな？」


月島はニヤリとした。


「出てあげてもいいよ、女王様？」

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