女王蜂に蜂蜜【山口忠】

6.女神様はダイタン ページ6

.


やっと唇を離された…
(もう…本当意地悪なんだから。こんなことされたら…)
心臓バクバク。
お互い色々忙しくて…
付き合い始めてから、そんなに2人で出掛けたり
イチャイチャしたり、出来てない。


「忠は奥手だね」


Aは余裕の笑みだ。
悔しいけど…それは正解。


「初めてのときもガチガチだったもんね♪
歯が当たるかと思った」


うぅ…情けない。
初めて俺からキスしたとき…
緊張し過ぎて震えてうまく出来なかった…。


「でも、そんなとこも好きだよ」


さらっと愛の告白をくれるところも…
女王様には、勝てない。


ニヤニヤしながら、俺の腕にくっついてきた。
女王様…いや、俺には女神様…。
可愛い…ほんと、大好き…

(ん？)
あんまりぎゅっとしがみつくもんだから…
(む、胸が当たってるんですけど…)


「どーしたの、忠？」


(や…やわらかい…。ダメだ…変なこと考えちゃ…)
平常心保つのが精一杯。


「ね。試合の日は早めに教えてよ。絶対あけとくから」

「う、うん…」

「コーチも月島じゃなくて忠をスタメンにしてくれればいいのに！」

「う、うん…」

「ねぇ！？聞いてるの！？」

「う、うん…」

7.鬼と鬼→←5.甘い生クリーム

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す