女王蜂に蜂蜜【山口忠】

12.カップルの日常 ページ12

.


帰り道。Aを家まで送っていた。
雑誌社の人を目の前にすると…
改めてAって、特別な人で
凄いんだなぁと実感した。
俺なんか隣にいていいのかな。
やっぱり釣り合わないとか、思われてるのかな。
それでもあの言葉を思い出して、問いかける。


「あの…俺のこと…カッコイイって…
言ってくれたよね！？！？」


「一応編集長の前だからカッコイイって言っておかなきゃマズイかなと思って」


あ…そ、そーだよねぇ…
ガックリと肩を落とすと


「嘘だよ。忠はカッコイイよ」


そう言って
チュ・・・
頬にだけど。キスされた。


「ホ、ホント？」


「当たり前でしょ。私の好きな人なんだから」


やっぱり…可愛い…なぁ。
大好きだ…。
もっと一緒に居たい…。


「A、今度の日曜あいてる！？」


デート…したいな。


「ごめん…日曜は撮影なんだ」

「そっかぁ…」


なかなか予定、合わないな。


「あの…土曜日は？」


土曜は部活があるけど
終わってからでもなんとか会いたい…。


「んー…土曜、友達と約束あるから」


なんか俺ばっかり、会いたがってるのかな。


「夜なら良いよ。忠んちに行ってもいい」

13.彼氏の友達→←11.自然体

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す