［95］プラトニックラブ __ 山口side ページ3
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▽ 山口side ▽
GWまであと2日。
朝学校に来れば、クラスは学年人気No.1のAの話で持ち切りだった。どうやら、彼が1組の女の子を泣かせたらしいとかなんとか。
でも、そんな噂は放課後には訂正されていた。
『1組の女子が水宮君に告白して、振られて泣いてしまい、それを自分で言いふらした』
これが回ってきた本当の話。
然し、言いふらしたのはいいけれど、Aの印象が悪くなる様に噂を流すなんて、大概だなその子も。
なんて事を考えている間に、部活も終わっていて。
気付けば俺はツッキーと並んで、いつもの帰り道を歩いていた。
｢山口、今日は１日中ぼーっとしてたね｣
そう言ったのは勿論、俺の隣に居るツッキー。
｢えっ、そ、そうかな｣
そんな風に返すと、ツッキーはハァとひとつため息をついた。
｢あっ、そう言えば…｣
俺はそう言って、自分の鞄を漁る。勿論、今の話を逸らすため、だけれど。
｢何？｣
｢ちょっとツッキーに聞きたい事があって、｣
探しているのは明日から始まるGW合宿の冊子。
清水先輩が俺達の為に、必要な物やら注意点等を纏めてくれていた。それ以外にも練習のメニュー、筋トレの手順が書かれていて凄かったんだけど。
｢あれ…無いや｣
俺は思わずその場に立ち止まった。
鞄に入っていると思っていたその冊子は、何処にもなかった。
｢部室に忘れたんじゃない？｣
そうツッキーに言われて、｢そうかも｣と零す。１日中ぼーっとしていたのは揺るぎようの無い事実だし。
日向や影山じゃなく、俺がやらかすとは…。
｢ごめん、俺取りに戻るよ｣
｢えっ、要る物くらいならメールで送るけど｣
そう言ってくれたツッキーに、僕は申し訳ないと思いながらも首を横に振った。
｢やっぱり、練習メニューとかには一通り目を通しておきたいし｣
俺はその言葉と共に、足を学校の方へと向けた。
｢ごめんツッキー。先帰ってて｣
ツッキーが渋々コクリと頷いたのを確認して、俺はその場から駆け出した。
確か今日は、Aが少し自主練をして帰るって言ってた筈だから。
多分まだ部室の鍵は空いているだろう。
＊
｢ハァッ…、何とか間に合った｣
膝に手をついて、切れ切れの息を整える。
部室の扉についている窓の向こう側は明るくて、まだ電気が点いている事が伺えた。
良かった、まだAが居てくれて。
そう思い、目の前のドアノブに手を掛けて扉を開いた。
｢ごめんA、忘れ物しちゃっ…て…｣
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ゆん(プロフ) - おもしろくてすぐに読み終わりました(о´∀`о)続きが気になります😃更新頑張って下さい(*´∇｀*) (2022年7月6日 12時) (
レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
naonao(プロフ) - 更新待ってます！！！ (2021年10月29日 14時) (レス) @page37 id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
MiSo(プロフ) - 続き楽しみにしています！！更新停止中ですが、再開したら無理せずに頑張ってください！応援しています！ (2020年7月12日 0時) (レス) id: 78c105b37d (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - お気に入り登録が819になってる…！ (2020年5月4日 8時) (レス) id: d5974347c1 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 面白いです(*^^*)合宿の話とかすっごい気になります！更新頑張ってください、("⌒∇⌒") (2020年4月28日 15時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒマリ | 作成日時：2020年4月27日 23時
