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▽ 主side ▽
｢覚悟は、あるか？｣
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この言葉、今まで何度聞かれた事だろうか。
バレーを始めたいと言った時、父から。
バレー部に入りたいと中学で行った時、先生から。
そして、高校でも武田先生から。
｢正直、ここ1週間くらいのお前のプレーを見て、レギュラーメンバーに入れたいと思った。
この県の強豪を倒すには、お前の力が絶対に必要だ｣
ちょっ、なんか急に褒められちゃったんだけど。
いや、凄く嬉しくて少し動揺しそう。
てかこんな所で先にレギュラーに入れたい、なんて言っちゃっていいんですか、コーチ。
｢だからこそ、聞いておきたい。
お前の父親がお偉いさんだっていうのは聞いてるし、公式の大会にも父親のお陰で出られるってのも聞いた。
でも、そうだとしても、レギュラーに女が居るなんて知られたら…文句を付けてくるやつだって居るだろう…｣
僕は、コーチの話にこくりと頷く。
｢何を言われても。若し、仲間から何かを言われても。
…自分の信念を貫き通す�牾亳膈瓩呂△襪�？｣
真剣な彼の眼差しに、僕は思わず微笑んだ。
その瞬間、コーチの表情が驚きに変わる。
｢あります。
大丈夫ですよ｣
｢そ…うか…｣
｢ふふっ。覚悟なら、中学校の頃からずっとしてます。
今まで一緒に戦ってきた仲間に、どんな言葉を投げ掛けられても受け止める覚悟なら、ずっと…｣
そう言ってただただ微笑む僕に、コーチは何を思ったのか。
急にソファから立ち上がって、僕に背を向けた。
｢…コーチ？｣
｢いやっ…悪い。
…俺は…。俺の方が、全然覚悟が無かったのかもしれねぇ｣
｢へ？｣
何だそりゃ。
と思うけど、勿論口には出さない。
でも、僕の覚悟は届いたって事で良いのだろうか。
そしてまた急に彼はクルッとコチラを振り返ったので、思わずビックリして肩が跳ねる。
何やねん、落ち着いてくださいコーチ。
｢何か飲むか？｣
｢…へっ？｣
｢自販機の飲み物、何か買ってやるよ｣
えっ、流石にボクだけは悪いんじゃ。
でも確か、ここの自販機いちごミルクがあったな。
｢じゃあ、いちごミルクを｣
｢おー。可愛いもんが好きだな｣
と、言われて。
コーチは直ぐに紙パックのいちごミルクを買ってくれた。
｢んっ｣と渡されたので｢ありがとうございます｣と言って受け取る。買ったばかりだから、凄く冷たい。
｢…頑張ろうな｣
そう言って、僕の頭を撫でたコーチは。
どうしてか、カッコよく見えた。
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ゆん(プロフ) - おもしろくてすぐに読み終わりました(о´∀`о)続きが気になります😃更新頑張って下さい(*´∇｀*) (2022年7月6日 12時) (
レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
naonao(プロフ) - 更新待ってます！！！ (2021年10月29日 14時) (レス) @page37 id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
MiSo(プロフ) - 続き楽しみにしています！！更新停止中ですが、再開したら無理せずに頑張ってください！応援しています！ (2020年7月12日 0時) (レス) id: 78c105b37d (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - お気に入り登録が819になってる…！ (2020年5月4日 8時) (レス) id: d5974347c1 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 面白いです(*^^*)合宿の話とかすっごい気になります！更新頑張ってください、("⌒∇⌒") (2020年4月28日 15時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒマリ | 作成日時：2020年4月27日 23時
