［53］隣席争奪戦 ページ7
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▽ 主side ▽
火曜日の放課後。
青葉城西との練習試合当日だ。
僕らは準備をして、バスの前に整列し、運転してくれる武田先生に挨拶をした。
んで、直ぐにバスに乗り込むと思っていたんだけれど。
田中｢…やっぱりバスの席順はクジで決めるべきだと思うんす｣
田中さんは急に真剣な面持ちでそんなことを言い始め、懐から割り箸を取り出した。
えっ、マジか。適当に座ると思ってたから、僕はいつも通り飛雄の隣にしようと思ってたんだけれど。偶に国見や金田一の隣にも座ってたけどさ。
菅原｢うわっ、準備良すぎて気持ち悪い｣
澤村｢馬鹿！んな事やってる暇あるか！｣
と、思った事を口に出す先輩方。
然し田中さんはチッチッと舌を鳴らし、人差し指を振るとまたポケットから何かを取り出してきた。
その紙には、バスの席とその席にふられた番号が書いてある。
田中｢大丈夫です。もう引くだけですから｣
月島｢…うわ、マジですか田中さん｣
影山｢自分はいいです。どうせAの隣なので｣
｢僕も飛雄の隣に座るので大丈夫でーす｣
そう微笑んで、飛雄と共にバスに乗り込もうとしたのだが。何故か後ろから服の裾を引っ張られた。
菅原｢いや、やっぱり引くだけだしやろう｣
そこには何故かさっきとは意見を変えて、表情も何故か変わった菅原さんが立っていた。
｢えっ、でもさっき菅原さんも気持ち悪いって｣
菅原｢どうせ引くだけだし。なっ？田中｣
田中｢ウッス｣
ええ、どういうことだよ。
周りに助けを求めようとするが、皆も何故かノり気な様で。さっきまで田中さんを否定してた君達は何処に行ったんすか？って程。
まあ、これで拒否するのも面倒くさくなるだけなので、さっさとくじを引いて終わらせる事にした。
影山｢ッチ。くじでも俺はAの隣だ｣
飛雄は余っ程僕の隣が良かったらしい。
まあ僕も出来れば一番慣れてる飛雄の隣が良いんだけど…と、思いつつ自分の割り箸に書いてある番号を見た。
｢２番です｣
澤村｢俺は１番。って事は、俺の隣はAだなっ｣
キャプテンは僕の顔を見て、そう微笑んだ。
飛雄の隣じゃないのは正直残念だけど、キャプテンの隣ってのもそれはそれで落ち着けそうだ。
そんなに道程遠くは無いけどね、青城まで。
田中｢あぁっ！くそぉっ！｣
菅原｢なんっか、そんな気がしたんだよなぁ…｣
影山｢今度からくじは無しでお願いしゃす｣
月島｢それはダメでしょ、王様｣
(続く)
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おののいもこす - 92の濡れてる方が＿って、京都銀行の相合い傘 濡れてる方が 惚れている ですよね！あの句いいですよね！ (2020年4月27日 10時) (
レス) id: b426f69678 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 面白すぎます！更新楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2020年4月25日 20時) (レス) id: 0a80c4d22b (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 今後どうなるのかほんとに楽しみです！続き楽しみにしていますね！更新頑張って下さい。 (2020年4月9日 11時) (レス) id: a320407a1b (このIDを非表示/違反報告)
樹 - 続編来ました！この作品が大好きです。正直早く続きが読みたくてうずうずしています。主人公がこれからどう進化したり人間模様がどうなるのかも楽しみにしています。 (2020年4月9日 11時) (レス) id: 8e6b7bcff3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒマリ | 作成日時：2020年4月9日 11時
