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[87]二度目の交渉は出向かずで ページ42

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▽ 主side ▽


その次の日の昼休み。
飛雄と翔陽は、またしても僕の所にやってきた。場所は屋上。


月島「なーにー?王様。
Aは今僕らとお昼食べてるんだけど」

僕の隣で弁当を食べている蛍は、飛雄を下から見上げてそう言った。してやったり顔。
いや別に、僕は皆で食べればいいと思うんだけどね。蛍と飛雄がどうしても馬が合わないって言うから。


影山「は?ちげーよ。飯はもう食った」

日向「そうだぞ!この月島!」

「…何で喧嘩が始まるの」


僕がそう呟けば、蛍の腕が僕の肩に回され。次の瞬間、グイッと彼の身体の方へ引っ張られた。

山口「ツッキー!?」

月島「じゃあ何の用?」

忠、落ち着いて。多分飛雄達が煩いから、何本か頭のネジが飛んだだけだと思う。


影山「今から、旭さんのとこに行く」

日向「そう!エースを呼び戻しに!
だから、Aも一緒に行こう!」

翔陽はまたいつもの様に、純粋な目をキラキラと輝かせて僕にずいっと顔を近づけて来た。
然し、僕は彼の言葉に首を横に振る。


「ごめん、僕は行かないよ」

日向「えっ、どうして!?」

「もう僕は昨日言ったから。特に言い残した事はないよ」


僕はそう言って、手に持っていたいちごミルクを口に近づけて一口飲んだ。甘ったるくて、イチゴの香りがふわりと鼻にきて。この感覚が堪らなく好きな僕は、軽い中毒かもしれない。


月島「じゃあ、そういうことみたいだから。諦めて?」

蛍はそう言うと、真っ黒な笑顔を顔に張り付けた。
ちゃんと笑っているっていうのに、怖いなぁって思わせられる蛍ってホント凄い。
あと、肩にかけてる手の力、少しずつ強くなってるのちょっと痛いな。

飛雄と翔陽は、僕の言葉に納得したのか蛍には暴言を吐きながら戻って行った。

…はぁ、僕の居る学年ってどうしてこういつも統率が取りづらいんだろうか。


山口「ホントに、行かなくてよかったの?」

蛍の痛い肩掴みから解放されると、忠が少し心配そうにそう問い掛けてきた。僕は彼の言葉に、にこりと微笑む。


「大丈夫だよ。ホントに昨日言いたい事は言ったから」

そう応えると、忠はほっとしたように笑顔を浮かべた。可愛いなぁ。うちの学年の、唯一の癒し。

因みに、今僕が口にした事は全て本当である。
嘘なんて言ってもしょうが無い。


月島「A、はいあーん」

「ん、あーんっ」

山口「俺も。はいっ」

「ありがと〜」

ということで、僕は今日も幸せなお昼を満喫している。


(続く)

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おののいもこす - 92の濡れてる方が_って、京都銀行の相合い傘 濡れてる方が 惚れている ですよね!あの句いいですよね! (2020年4月27日 10時) (レス) id: b426f69678 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 面白すぎます!更新楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2020年4月25日 20時) (レス) id: 0a80c4d22b (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 今後どうなるのかほんとに楽しみです!続き楽しみにしていますね!更新頑張って下さい。 (2020年4月9日 11時) (レス) id: a320407a1b (このIDを非表示/違反報告)
- 続編来ました!この作品が大好きです。正直早く続きが読みたくてうずうずしています。主人公がこれからどう進化したり人間模様がどうなるのかも楽しみにしています。 (2020年4月9日 11時) (レス) id: 8e6b7bcff3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヒマリ | 作成日時:2020年4月9日 11時

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