検索窓
今日:25 hit、昨日:8 hit、合計:216,820 hit

[61] ページ15

.


▽ 主side ▽


然し、1点が取れたからといってその後も簡単に点がポンポン入る訳じゃない。僕はローテしても相変わらず後衛だし、バックアタックもそんなには使えない。

ので、やはり翔陽には早いとこ緊張を無くして欲しい。


「翔陽、そろそろ落ち着いてきた?」

そう微笑んでみるも。

日向「ひぇっ、だっ、だだだいぶっ!」

当の本人は、全く大丈夫では無い。
あれー。北一の時緊張とかどうやって解してたっけ、そもそもこんなに緊張してた子いたっけ。

国見「Aが困ってる」

金田一「笑顔でどう思ってるか分かるようになった俺ら、相当だよな」


点数はそうしてあっという間に、13−24。
何とか向こうのタッチネットで今1点が入ったが。もう、青城のマッチポイントだ。

澤村「よし!確実に1点ずつ返していこう!」

と、キャプテンはそう言うが。
お生憎、次のサーブは翔陽なんですよね。

「翔陽ナイッサー」

そう声を掛けるものの、コートの外に立つ翔陽の顔はめちゃくちゃに強ばっている。大丈夫かな、あれ。息止まってそう。


ピーッと、笛の音が鳴ったと同時に翔陽は驚いてボールを上げた。ヤバいぞ、これ。と思った時にはもう遅い。
翔陽はきちんとボールを叩けずに、彼が飛ばしたボールは。


影山「っ!!」

バチーンっと大きな音を立てて、飛雄の頭に直撃してしまった。

ピピーッとセット終了の笛が、コートに鳴り響く。

「飛雄!!大丈夫!?」
田中「ブォハー!うぉい!後頭部大丈夫か!」
月島「ぷはははは!ナイス後頭部!!」

と、烏野のコートはそれぞれの声が飛び交う。勿論、飛雄の顔はもの凄い怖い。アレだ、こんだけ怒ってるの見るの雪ヶ丘戦の時、2年生に注意した時以来だ。

飛雄は、その顔のまま翔陽の方にゆらりゆらりと歩いていく。

「えと、飛雄…」
影山「大丈夫。そこそこ痛いくらいだ」

僕のそばを通るときそう呟いたけど、それ結局痛いじゃん。


影山「………お前さ、一体何にビビってそんなに緊張してんの?相手がデカいこと…?初めての練習試合だから…?

俺の後頭部にサーブをぶち込む以上に恐い事って───……なに?」


うわぁぁ…。怒られてる身じゃないけど、流石に背筋がゾクゾクした。まあ言うて、飛雄に怒られた事なんか無いんだけれど、やっぱりあの表情はできるだけ見たくないな。


日向「──…とくにおもいあたりません」


「そう言う気持ち分かるわー」

月島「Aは一体どっちの味方なの」


(続く)

[62]→←[60]



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (290 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
554人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

おののいもこす - 92の濡れてる方が_って、京都銀行の相合い傘 濡れてる方が 惚れている ですよね!あの句いいですよね! (2020年4月27日 10時) (レス) id: b426f69678 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 面白すぎます!更新楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2020年4月25日 20時) (レス) id: 0a80c4d22b (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 今後どうなるのかほんとに楽しみです!続き楽しみにしていますね!更新頑張って下さい。 (2020年4月9日 11時) (レス) id: a320407a1b (このIDを非表示/違反報告)
- 続編来ました!この作品が大好きです。正直早く続きが読みたくてうずうずしています。主人公がこれからどう進化したり人間模様がどうなるのかも楽しみにしています。 (2020年4月9日 11時) (レス) id: 8e6b7bcff3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ヒマリ | 作成日時:2020年4月9日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。