[46]変態速攻誕生 ページ48
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▽ 主side ▽
その後の試合は色々大変だった。
翔陽は飛雄に速攻のボールを要求するし、蛍も変わらず飛雄を煽るし。
月島「ぐっ」
「もーちょい、仲良くしよーねー」
と、笑って蛍の首元を引っ張れば少しは落ち着いてくれるけど。うん、僕の王子様っぷりもまだまだ健在らしい。
ただ、やっぱり練習した事の無い飛雄と翔陽の速攻は合わない。そもそも、飛雄のあの速攻の中でも速い物は、僕しかきちんと合わせれないからな。
そんな中、菅原さんが飛雄に何やらアドバイスをしていて。大分、飛雄の顔付きが変わった。
影山「お前の1番のスピード、お前の1番のジャンプでとべ。
ボールは俺が、持って行く」
彼は翔陽に向けてそう言った。
やっぱり、翔陽は凄いし、羨ましい。
飛雄にこんな顔をさせられるのは、きっと翔陽だけだ。
そして、試合再開。
田中さんが上げたボールは、飛雄の上。
飛雄はそのボールを、正確に翔陽の手の平の前に持っていった。
素早い動きの翔陽の目の前に、何とか身体を持ってきてレシーブの構えをするが身体は追い付かず、ボールは外へと流れて行った。
「っ!」
ていうか今。
翔陽、目瞑ってなかった…?
日向「手に、当たったあぁぁ!」
あぁ、やっぱりその喜びよう。本当に目瞑ってたんだな。そりゃ驚くし、喜びたくもなるわ。
と思いつつ、周りで騒いでいる飛雄達や蛍達を眺める。
今のスパイク、翔陽が目を瞑ってたって事は。飛雄が、ドンピシャでトスを上げたってことだ。彼の才能に、思わず身震いする。
僕は、練習着の袖で汗を拭いながら ふぅ、とため息をついた。
「やっぱり、飛雄は凄いなぁ…」
月島「…どうせマグレでしょ」
「ふふっ。飛雄はマグレであんなトス上げないよ」
と、笑えば蛍は少し目を丸くした後。唇を少し尖らせた。
その後はやっぱり、僕の思った通りで。
何度か失敗をした後、あの変な速攻を何度も繰り出せるようになってしまった。
月島「A!」
「あいよっ!」
ただ勿論、僕らのスパイクも決まっている。
僕の打ったボールは、誰も構えていない場所にダンっと音を立てて落ちた。
日向「っ、やっぱ王子様のスパイクすげぇ!」
「力はあんましないけどね」
翔陽の言葉にふわっと微笑めば、飛雄が何故か『そんな事ねぇ』と割り込んできた。いや、僕を褒めたい気持ちは汲み取ってあげるけど、力が無いのは事実じゃん。
僕、男子じゃないから君達と同じ力は出せないんだよ。
(続く)
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キラ(プロフ) - 注意書きがしっかりしてあって、とても大好きです、応援しています (2020年4月17日 18時) (レス) id: 7a70193f7b (このIDを非表示/違反報告)
ヒマリ(プロフ) - 遥凪さん» すみません、書き間違えてましたっ(汗) ご指摘ありがとうございます。 (2020年4月6日 16時) (レス) id: b8513fb716 (このIDを非表示/違反報告)
姫テャン(プロフ) - すごく面白くて好きです・・・!これからも更新頑張ってください! (2020年4月6日 15時) (レス) id: bc6dcdcbf2 (このIDを非表示/違反報告)
遥凪(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白くてすぐに読んでしまいました( *´艸`) あ、それと烏野や白鳥沢は宮崎じゃなくて宮城の高校だと思います!(*¨*) これからも続き楽しみにしてます。頑張ってください^_^ (2020年4月6日 14時) (レス) id: d9229dd11c (このIDを非表示/違反報告)
幸ぴろ - すみませんでした!貶されてると 思うようなコメントをしてしまい… 連続になってしまうのですがどうしても 謝りたくて…本当にごめんなさい! (2020年4月6日 12時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒマリ | 作成日時:2020年3月16日 17時