[32]憧れ人は関西人 ページ34
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▽ 主side ▽
母「はぁ〜っ、やっぱり宮君達はカッコイイわね〜っ」
「…そうだね」
僕は母の言葉に適当にそう返しながら、食事に手をつけた。
申し訳ないが、僕のお目当ては宮兄弟では無い。勿論、あの二人はプロ級に上手いと思っているしプレーも見習いたいと思う所ばかりだが。
僕は稲荷崎の控え選手に目を向けた。
そこに立つ、キャプテンマークを着けた1番君。
彼のオーラはやっぱり、目を見張る物があって。僕はやっぱり、彼の醸し出す雰囲気が堪らなく好きだ。
母「Aはやっぱり北くん?」
「うん、そうだね」
母「まあ北君もイケメンだものね〜。
でもお母さんはやっぱり、宮兄弟かしらっ。
あっ、サーブ打つわ、サーブ」
いや、北さんがイケメンだから好きとかじゃなくて。
彼のコート内での振る舞い方とか、メンバーを纏める力が好きなんだよね。
と、何度も母さんには言っているんだけどあんまり母は理解していないようだ。まあ、良いんだけどね。
母「はーっ、かっこいい〜」
画面では、侑の方の宮君がサーブを打っていた。
相変わらず静かな空気の中で打つねぇ、この学校は。
母「ねぇねぇ、Aのチームも全国に行ったら宮君達のこと見れるのかしら?」
「そうだろうけど…母さん、稲荷崎応援してどうすんのさ」
母「えぇ〜、それは許してよ〜」
相変わらず頬が緩みっぱなしの母さん。
然し、そんなに言う程宮兄弟がカッコイイのだろうか。僕にはあんまりよく分からないけど、まあ他の女性も彼らの団扇持ってるしな。
「てか、サーブの時とか絶対声出しちゃダメだよ。
睨まれるよ、先に言っとくけど」
母「それは分かってるわよ!今は映像だからキャーキャー言ってるだけよ」
と、語尾にハートをつける母。
こんな母でも、父のハートをがっちり掴んでるのだから凄いものだ。この純粋さが良いのだろうか、惚れやすいけど。
と、思っていると、交代で北さんがコートに出てきた。
母「あら、今日は早いわね」
「練習試合だからね、色々試さないと」
彼が入ると、やっぱりコート内が引き締まった感じがする。彼の言葉一つ一つで宮兄弟の動きが格段に良くなる。凄い。もう、何て言っているかも聞いてみたいくらいだ。
瞳は、真っ直ぐ前だけを見つめていて。
なんの迷いもないような、なんの不安も無いような、そんな顔。
僕も、こんな風にコート内でチームメイトを支えられたら…。
稲荷崎高校、北信介さん。
僕の、憧れの人。
(続く)
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キラ(プロフ) - 注意書きがしっかりしてあって、とても大好きです、応援しています (2020年4月17日 18時) (レス) id: 7a70193f7b (このIDを非表示/違反報告)
ヒマリ(プロフ) - 遥凪さん» すみません、書き間違えてましたっ(汗) ご指摘ありがとうございます。 (2020年4月6日 16時) (レス) id: b8513fb716 (このIDを非表示/違反報告)
姫テャン(プロフ) - すごく面白くて好きです・・・!これからも更新頑張ってください! (2020年4月6日 15時) (レス) id: bc6dcdcbf2 (このIDを非表示/違反報告)
遥凪(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白くてすぐに読んでしまいました( *´艸`) あ、それと烏野や白鳥沢は宮崎じゃなくて宮城の高校だと思います!(*¨*) これからも続き楽しみにしてます。頑張ってください^_^ (2020年4月6日 14時) (レス) id: d9229dd11c (このIDを非表示/違反報告)
幸ぴろ - すみませんでした!貶されてると 思うようなコメントをしてしまい… 連続になってしまうのですがどうしても 謝りたくて…本当にごめんなさい! (2020年4月6日 12時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒマリ | 作成日時:2020年3月16日 17時