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人魚姫5 ページ8

独歩「おれも反対だ…。あんなに可愛い可愛いAを危険にさらすなんて…。」


三郎「僕も反対です。人間の元になんて連れていっては危険です。」


零「俺も反対だなぁ。まだAはちいせぇし愛嬌あるから知らないやつにすぐついて行くタイプだろ?」


獄「俺も反対だ。人間は怖いやつだと俺たちで教えただろ?」



簓「っ…」


一郎「なら、Aが不自由な思いをずっとしていても大丈夫ってわけか?」


空却「そうだよなぁ?Aの人生はAが決めることだ。俺たちが決めることじゃねぇよ」


簓「一郎…空却…。」


左馬刻「なら、Aが危険にさらされてもいいってことか?ア゙ア゙?!」


乱数「僕はAを危険にさらすことは嫌だからねー!!!」

賛成派と反対派がお互いに揉めあっていると、大広間の扉がキィーと音を鳴らしながら開いた。


兄弟達は扉を一斉に見た


ヒョコ


A6歳「…お兄ちゃん達喧嘩しないで?(ポタポタ)」


そこには涙を流しながら喧嘩をしている兄達の姿を見ているAだった。


寂雷「A…すみません。驚かせてしまいましたか」


左馬刻「!…Aごめんな。不安にさせちまって」


左馬刻がAを抱っこした


次々に妹に謝る兄達。みんなAに弱いのだ


A6歳「…さまにい。ほんとはね、さっきからお話全部聞いてたんだ。15さいになったら海の上に行けるって…」



左馬刻「…」



A6歳「私、お兄ちゃん達を困らせるの嫌。だから……海の上にはいかない。困らせちゃってみんなごめんね…。」


兄達「「「!」」」


左馬刻「……」




この時左馬刻は気づいていた



Aには嘘をつくときに右耳を触る癖がある



そして今自分が抱っこをしている可愛い妹は右耳を触っている



Aは本当は海の上に行きたいのだ。まだ行ったことのない世界へ


しかし妹は必死に兄達のために我慢をしている


左馬刻「…わかった。許可する。15歳になったら1回だけ地上に出ていいことを」



兄達「「「!?」」」



A6歳「ほんと…?ほんとなのさまにい…?」


左馬刻「おお…。俺が嘘をつくと思うか?」


A6歳「!!やったー!!」


Aが賛成派の元に泳いで行く姿を見て、反対派は左馬刻の元に泳いで行く


銃兎「おい左馬刻!どういうことだ!」


左馬刻「どうしたもこうしたもねぇわ。俺様が許可したんだ。なんか文句でもあんのか?」

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作者名:一りんか | 作成日時:2021年1月24日 21時

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