俺スカ 〜もうやめて〜

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ー 結衣 ー



夜、1人で練習をしていた。


私だって大会に出たい。


強く願っても、


この足じゃ出させてもらえない。




A「…川崎さん？」




練習をしていると


たまたま通りかかった月星がいた。



結衣「またアンタか…」



いつものように素っ気なく返す。


月星は、いじめられている。


そんなの皆わかり切ったことだから


誰も気に止めていなかった。




A「ダンス、上手ですね…」



その言葉は、

誰に言われても嬉しかった。



結衣「大会出れないなんて、笑えるでしょ」


皮肉を込めて言った。


それなのに


A「笑えません。

川崎さんのダンス…大会で見たかったです」



月星は確かにそう言った。




結衣「私、部活辞めようと思ってる。」



私は何言ってるの。


そう思っても、止められなかった。



結衣「私抜きでもいいのかなって。」


そう言った瞬間、何かに包まれた。




A「そんな事ない…っ！！」




涙を流し伝えてくれる月星は


誰よりも、何よりも、綺麗で美しかった。




A「信じて…！」




目を合わせ、強く言った。





そんな月星をみてると、


何故か私も泣けてきて、


2人で抱き合って泣いていた。






正義が見ているなんて知らずに。

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