甘い乾き

# スタバ ページ26

かなり有名になった彼らの
助手席にいるのはまずいということで
あっちゃんと場所をチェンジしてから
スタバのドライブスルーへ。



何があるのかもう忘れてしまったから
とりあえず今やってる期間限定のフラペチーノをゆうたにお願いする。



店員さんが女性だったから念の為に
後部座席の足元に小さく座り込んで身を隠した。



｢あの、コムドットのゆうたくんとあむぎりくんですよね｣


ゆた｢はいそうですー、｣


｢私あっちゃん推しなんです！めっちゃかっこいいです…｣


あ｢おっ、まじすかっ、ありがとうございやす｣



……よし、念には念を入れといてよかった。
お姉さんも後部座席の足元まで見ちゃいないよね。



ドリンクを受け取って、スタバから出る。



あ｢はいAちゃ……あれ、いない！｣


ゆた｢は？｣


｢いるいるいる笑 ちょっと待って｣



よいしょよいしょと狭い空間から抜け出して、
後部座席へ元通り。
あっちゃんがニコニコしながらドリンクを渡してくれた。



あ｢乾杯しようよ、｣



そう言うと、ちょうど信号が赤に変わった。
ゆうたがさっとドリンクを出して、あっちゃんがそれに当てる。
二人の間にあたしのドリンクもお邪魔させてもらって。



ゆた｢ん、かんぱい｣


｢｢かんぱーい！｣｣



冷たく甘い液体が喉を通り過ぎていく。
久しぶりに人と飲んだスタバは、何倍も美味しかった。



夜、車、スタバ、ゆうたとあっちゃん。
彼らがこういう職じゃなく、またあたしがこんな状況でなければ
大学生のようなストーリーをあげただろう。



｢エモい｣の筆頭である彼らを被写体にして。

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