紅一点ちゃんの秘密~3~ (ページ7)

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あれから数ヶ月が経った。

あの食事会の数日後メンバー全員で社長に会いに行って

もう一度やり直したい。という旨を伝えそう言って頭を下げた

反対の言葉もお叱りの言葉も覚悟の上で言ったというのに

返答はたった一言「そろそろだと思ってたよ」だった。

あまりのアッサリ加減に困惑していたら

「戻ってくると思ってなかったら
わざわざ脱退したいって言ったyouを活動休止でつなぎとめたりしないでしょ？」

そう至極当たり前のことのように言ってのけたジャニーさん

どうやら社長には私の考えていることなんてお見通しだったみたいだ

しかし、当たり前だがずっと引きこもってた人間を

さあどうぞ。とすぐに世間に出すわけにはいかないので

数ヶ月間の間、歌とダンスのレッスンをこなす日々が続いた。

　
そしてやっと明日が、私が復帰を宣言するコンサートになる。

正直不安な要素しかない。

復帰、と言っても突然、殆ど脱退のような形でいなくなっているわけだし

あの日からもう一年と半年ほどの経つのに今更帰って来たところで

「何しに来たんだ」そう言われるかも知れないという事は

覚悟しておかなければいけないだろう

みんなが受け入れてくれるかなんてそんなことわからない

そう思って力んでいたら後ろから涼介が

「なーに怖い顔しちゃってんの？」と笑う

正直に不安だということを伝えれば

「お前、ばかじゃねーの？」とおでこを小突かれた

地味に痛くておでこをさすっていたら真面目な顔をした涼介が

「正直、絶対アンチは居ると思う。

なんで今更？とかJUMPを捨てたくせにとか言われるかもしれない、、、

でもさ、俺らは全くそんな事思ってないし、むしろ帰って来てくれてすごく嬉しい

それと同じようにAが帰って来てくれて

すごく嬉しい人だってその何倍も沢山いるとおもうんだきっと大変だし、辛いと思うでもね

“大丈夫”みんなが優しいのはずっと前から知ってるだろ？きっと受け入れてくれるよ」

精一杯の言葉で励ましてくれた涼介。

全ての不安がなくなったわけじゃない、でも、でもね

“大丈夫”その一言でわたしに覆いかぶさっていた重りが

少しだけなくなって軽くなった気がしたんだ。

ありがとう