紅一点ちゃんの秘密~3~ (ページ2)

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「うわーこの肉超美味しいじゃん！」

「まあ高級なとこなんだから当たり前でしょ」

「本当に美味しいな！」

「え？大ちゃん本当にわかってるの？絶対分かってないでしょ」

「な！わかるよそれくらい！！」

そんな懐かしいような大ちゃんを弄る声と笑い声がが扉越しから聞こえてきた。

正直、今すぐに回れ右をして何もしないまま帰ってしまいたい

そう思うくらいには緊張していた。

なんなら今すぐにでも吐けるレベルで、、いや本当に。

もう盛り上がってるし別にこの中に入ってかなくてもいいのでは？

そんな言い訳を頭の中で並べてなんとか自分にここから立ち去る口実を考え続け

もう30分くらい立っている気がする。

いや、実際はほんの数分かもしれないがとてつもなく長い時間のように感じた

「よし！やっぱ帰ろう！」

ようやっと自分の中でいい感じの帰る口実(言い訳)ができたので回れ右をしようとした瞬間

「あれ？A！！久しぶりー
てかなんでそんなとこで突っ立ってんの？早く入ろ！」

なんていう今の私には悪魔の声にしか聞こえない言葉を発する

よく知っている声が後ろからきこえてきた

「……い、いのちゃん、、久しぶり」

その言葉に振り向いて私はぎこちなくへらっと笑う

そんな私の笑顔には何も言わずにニッコリと笑ったかと思えば

ガッチリと手首を掴まれ皆んなのいる個室の扉を開けられた

それは本当に一瞬の出来事で即座に何が起こったのか理解ができなかった私の脳は

「あーいのちゃん！とA！久しぶり、元気だった？」

そんな馬鹿でかい声によってまた動き出した。

本当に久しぶりにみたメンバーの顔をみて私はまた緊張がピークに達する

隣でまだ私の手首をガッチリと掴みながら

こちらをみて綺麗なお顔でニッコリと笑う彼をみて

彼が全部理解しながら私をここへ連れ込んだのだという事を理解する

正直、会う約束していたのだから部屋に入るのは当たり前と言われればそこまでだが

この時の私はそんな事はどうでもいいほど

この場に連れてこられた事を酷く理不尽だと思っていた

そんな私の嘆きも虚しく次々にかけられるメンバーからの言葉

ああ、緊張して吐きそ。。。