紅一点ちゃんの秘密

No,48 ページ48

「え、、？知ってたって何？活動休止を知ってたの？」







泣いていた知念がキッと山田を睨みながら聞いた。






「うん」







そんな知念に痛々しくヘラリと笑って返した山田に知念は怒鳴った。







「なんで、なんで知ってたのに教えてくれなかったの！？」






普段、どんな時でも冷静な知念だけに






今回、声を荒げたことはかなり衝撃的だった。






「Aが、、、言わないでって、、」







「、、じゃあ何？涼介は言わないでって言われたら
誰かが殺人犯したこと知ってても誰にも言わないの？」







「それとこれは違うだろ？」







「同じだよ！！」








「なんでそんなに怒ってんの？Aの異変に
今まで気づけなかったくせに、俺が全部悪いの？」









「、、、もういいっ、涼介なんて大っ嫌い！！」







怒りを爆発させ感情的に怒鳴る知念に対して






まるで感情をもっていないように淡々と真顔で言い返す山田。







最終的に山田の一言で知念が楽屋を出て行った。







そんな知念を追いかけに行った高木






「そんな言い方はないんじゃねーの？」







そんな光景を黙って見ていた大ちゃんが攻めるふうでもなく優しく聞いた。






そんな言葉に山田は焦点の合わない目で大ちゃんを見て







「辞めそうなこと、ずっと前から知っていた俺が、、俺だけが
全部悪いの？気づけなかった、気づかなかった大ちゃんたちは何も悪くないの？」







「、、、ッ！？」









苦しそうに言葉を紡ぎ問う山田に俺たちは








何も言い返せなかった。。。

No,49→←No,47

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す