君と見たあの空を (ページ43)

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贅沢だなぁ。

心底楽しそうに教えてくれる彼の話に耳を傾けながら思う。

クランプの魅力を語る玲於くんはキラキラしていて眩しくて

『本当に好きなんだねぇ』

思わず出た声。

それにハッとしたようにこちらを見た彼と目が合う。

「あ、ごめん話しすぎた」

知らない事話されても楽しくないよね。そう言いながら眉を下げた玲於くん

困ったように、申し訳なさそうに頭を掻く彼に首を振る。

『楽しいよ、知らない事知れるの。』

「本当？」

伺うようにそっと聞いてくる彼はなんだか子犬みたいだ。

『うん、楽しい。玲於くんは？』

むしろ色々質問されて迷惑ではないだろうかと聞けば

「俺はもちろん楽しい。まだ語れって言われたらヨユーで語れる」と得意げに片眉を上げた。

「てかこんなに話してもう良いわって言われなかったのAさんくらいかも」

すごいねって変な所で褒められて首を傾げた。

『むしろ遮る人いるんだね』

なんだか熱弁しすぎて煙たがられている様子を想像したら笑えてきた。

「Aさん聞き上手ですね」

彼はいつも嬉しい事を言ってくれる。

『玲於くんは褒め上手だよね』

　
全部本心だよ。って真顔でイケメンな事を言う玲於くんには勝てそうにない。