君日記 (最終章) (ページ26)

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廉くんからもらった言葉は、

　全部、

　書き留める前に

　
　私だけのものにしたくて、

　しっかり掴んで、

　離さないようにしまってたよ。

　
　廉くんはきっと、

　昔から大切な人の幸せを

　1番優先して、

　たくさん我慢してきたんだなって、

　何度も思った。

　だから私は、

　これからは、

　廉くんが、

　誰よりも幸せで、

　いつも、1番笑っていてほしい、

　たくさん傷つけて、

　たくさん迷わせて、

　たくさん困らせちゃった私が

　言えることじゃないけど。

　それでも、こんな私を

　好きって言ってくれてありがとう、

　ずっと好きでいてくれて

　本当にありがとう。

　そんな一途さも

　大人っぽさも、

　センスの良さも、

　すごく好きだったよ。

　廉くんとみた、

　夕日も、

　廉くんとした、

　
　花火も、

　しまってはおけないくらいの

　たくさんの思い出で

　私の心はあふれっぱなしだよ。

　いつか、

　またあの景色が見れるといいな。

　この夏に溶け込んだ

　私の日常を、

　大切に愛してくれてありがとう

　廉くんがふと見上げたそれに浮かぶ雲とか

　気持ちの良い海風とか、

　目に映る輝きが、

　廉くんがこれから大切にしたい、

　一生幸せにしたいって思う相手を

　運んでくれますように。

　今ある蕾が

　全部花開きますように。

　2020 0831.

　私より」