君日記 (Ⅵ) (ページ19)

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廉「廉くんだよ笑」

「こんな朝早くに、？」

廉「早く会いにいかな

　どっかの誰かさんにとられるもん笑

　それに、

　昨日言ったやん？

　独り占めさせろーて」

「、、あれ、本気だったの」

廉「俺は、いつでも本気や」

あまりにも真摯な眼差しだから

その鋭さに耐えきれなくて

私は目をそらしてしまう。

廉「ほーら

　またそらしたー」

「だって、」

廉「こっちみてみ？」

「むり、」

それでも覗き込んでくれるかなって

そう期待したけど

そらされた視線は

交わらないままだった。

空白の時間が

私の体温を下げる。

廉「手、」

「手、？」

廉「寒いん？」

触れようとはしないけど

じっとまっすぐ

私の手を見つめてくる。

「ほら、

　普通だよ」

そう言って

自分の手を差し出す。

廉「なあ、」

「え、？」

廉「無自覚なん？」

「なにが、？」

廉「我慢できひんくなる」

余裕なさそうな廉くんの姿に

私も動揺しちゃった。

廉「その手とったら

　離せへんけど、

　ええの、？」

「…そんなの、

　聞かないでよ、」

いつものいじわるな目はそこにはなくて

少しだけ寂しそうな顔するから

つい手を握ってしまった。

廉「冷たない？」

「そう？」

廉「あったかくなるまでは

　離さへん、

　いや、離せへんってゆったからなー」

「うん、知ってる笑」

廉「余裕そう～腹立つ～笑

　覚悟できてへんの？」

「…うん、

　めちゃくちゃ余裕だし

　覚悟だってできてるよ、？」

なんて嘘ついてみちゃった。