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ずっと、とか
永遠、とか
飛貴と選ぶ未来なら信じてみようかなって
そう思えた。
まるでその未来を現実化したみたいな
まっすぐな道を進んでいくと
自転車のレンタル屋さんについた。
夫婦で経営しているそのお店は
雰囲気だけではなく、
言葉も常春のようだった。
ぴったりの自転車を道路に出し、
2つ並べて写真を撮る。
「似合うね〜」
って優しい声をかけてくれた夫婦に
飛貴は、
「自転車と、ですか？」
って質問しだした。
「恥ずかしいからやめてよ、笑」
飛「ごめんごめん、笑」
と、憎めない笑みをこぼした。
いつもの調子の私達に
「おふたりが、お似合いだよ」
って太陽よりも眩しい笑顔で返してくれた夫婦に
深くお辞儀をした後、
手を振って出発する。
飛「前はしって？」
「あ、わかった」
飛「ゆっくりでいいからね」
「ありがと、」
少しだけ不安そうな顔を浮かべる飛貴は
あの頃のままで
なんだか胸の奥を擽られた。
そして、そんな気持ちをいっぱいに抱えたまま
ペダルに足を合わせて
一気に力をいれる。
一気に風をきったとき、
目の前で、揺れた世界、流れた景色が
直線を描いたみたいに
目を合わせてきた気がした。
そして、においも一瞬にして
甘酸っぱい桃色に染まった。
初めて通ったところは
萼の付け根が丸みを帯びた薄紅色の花びらが
靡いていた。
きれい、なんて一言であらわすには
もったいなすぎて
あえて何も言わずに
流れる風景を強く胸で掴んだ。
ついスピードを緩めてしまうと
それに気がついた飛貴は、
飛「ちょっと止まろっか」
といつものように、
溢れた気持ちをそっとすくってくれた。
「うん！」
そう強く頷いて道端に止めると
すぐにカメラのシャッター音が鳴った。
「撮った？」
飛「撮ってない」
「うそじゃん、笑」
飛「だって」
「ん？」
飛「きれいだからさ、」
「え？」
飛「桜が、笑」
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嶺花(プロフ) - 涼杜兄妹さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて幸いです！これからも涼杜兄妹様の毎日を少しでも彩れるような作品を更新できるようにがんばります。引き続き、花ことばをよろしくお願いいたします。 (2021年3月2日 6時) (
レス) id: 0b548f27c5 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - お待ちしておりましたー！！楽しみにしております！ (2021年3月1日 22時) (レス) id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺花 | 作成日時：2021年3月1日 21時
