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「待って」
飛「一緒行く？」
「うん！」
飛「掴んでな？ここ」
差し出された左腕に
躊躇いがちに触れる。
飛「人多いから、ちゃんと掴んで」
「私もう子供じゃないよ？」
飛「子供じゃなくても
女の子でしょ」
そう私の顔を一切見ないで言ったけど
耳は、ぽっと赤くなっていた。
それを冷ますのにちょうどいいくらい
冷たいアイスクリーム。
飛「こうすれば、
どっちも食べられるでしょ」
と言って、
迷っていた2つの味を買ってくれたおかげで
当たり前のようにした間接キス。
その全部が、
今では新鮮に感じられて
単にあんな日々の繰り返しになっている
という気にはならなかった。
美味しかったね！と微笑みあった瞬間
燃えるように大きくなった太陽と
海に反射して
キラリと光った気持ちの揺れ。
このまま海に掻っ攫ってほしい感情と
どこにも溶かしたくない感情が
くるりと回った。
そうして私達は
そのまま海辺にかけていった。
あつい砂浜は
やけどしてしまうほど熱されていたけど、
すぐに入った海の水が
丁度良く中和してくれる。
そして、そのまま
倒れ込むように砂浜に座った。
ゆらゆらしている海は
のどかなのに、どこか儚い。
それはきっと、
誰もが抱えきれなくなった感情を
お裾分けしに来るからかもしれない。
そんな景色を眺めていると
「ねえねえ、お兄ちゃん達！
お兄ちゃんとお姉ちゃんは
カップルですか？」
と小さな男の子と女の子が話しかけてきた。
「ううん、幼馴染だよ」
と微笑みかけると
「僕達もだよ！」
と男の子が答えてくれた。
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嶺花(プロフ) - 涼杜兄妹さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて幸いです！これからも涼杜兄妹様の毎日を少しでも彩れるような作品を更新できるようにがんばります。引き続き、花ことばをよろしくお願いいたします。 (2021年3月2日 6時) (
レス) id: 0b548f27c5 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - お待ちしておりましたー！！楽しみにしております！ (2021年3月1日 22時) (レス) id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺花 | 作成日時：2021年3月1日 21時
