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そして迎えた、バレンタイン当日。
2月から自由登校になので
14日の今日は、久しぶりの学校だ。
西野くんも私と同じく
自由登校なはずだから、
朝の電車にはいなかった。
義理チョコを渡すことで
無機質な時間はあっという間に過ぎ去り、
帰りの電車。
少し重い本命チョコを入れた紙袋を握り
車内に乗り込む。
暖房のきいた車内は
私にとってはあつすぎるくらいだった。
すぐに君の姿を探した。
朝いなかったし、
そりゃいるわけないか。
初めて作った本命チョコだったのにな、
分かりやすく凹み、
いつも立っている場所に向かうと
『A、』
と私を呼ぶ、擽ったい声。
声がする方を勢い良く向くと、
君が自分の隣の席をトントン、と叩く。
導かれるまま、
君の隣に座る。
「ありがと、」
『なんか久しぶりじゃん』
「そうだね」
いつもみたいに話せないのは
きっと私が緊張しすぎてるから。
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作成日時：2021年2月14日 23時
