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光が真っ直ぐに差し込み、
アンティークな店内には
甘いスイーツ匂いと
コーヒーのほろ苦い香りが
やんわりと漂っている。
ラスト1年、よろしくね
という思いを
ドアノブに託して
そっと押した。
中に入ると
いつも以上に混み合っていることに
気がつく。
急いで自分のお気入りの場所を見たけど
案の定、座られてしまっていた。
唯一の放課後の楽しみでもあったので
それだけで一気に気分が下がってしまう。
今日はしょうがないか、
諦めて、
偶然と空いた席に座る。
店員さんが持ってきてくれたお水を
一口のみ、
メニュー表を眺める。
そろそろ大人デビューしようかな、
なんて、ふと思い浮かんだので
アイスカフェラテを頼む。
まだ、アイスは早かったかな、と思ったけど
氷の音が
春風にぴったりな気がしたので、
気にしないようにした。
私は、新しくしたばかりの筆箱とノートを
テーブルにおき、
今日配られたばかりの参考書を開く。
いつも通り、
一週間の学習計画を立てようとしたら
イヤホンをしていないことに気がつく。
店内BGMはもちろん好きだけど、
お気入りの音楽を聞きながら
シャーペンを動かすところまでが
私のルーティン。
急いでバックを開け、
結んでいたコードを解いていると
隣から
心地の良い、
パソコンのタイピング音が聞こえる。
そのテンポの早さに、
きっと頭がいい人なんだろうなと気になったが、
敢えて見ずに
その音だけを楽しむことにした。
だから、自然と
イヤホンはつけずに
今日はそのタイピング音を
BGMに勉強をした。
しばらくして
そのタイピング音は一瞬にしてやむ。
思わず顔を上げてしまうと、
その人は腕時計を見て
慌てた様子で、
「とっても美味しかったです。
ありがとうございました。
また来ますね！」
と、店員さんに挨拶をして
お店を出ていってしまった。
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椿茜(プロフ) - 名前変換が出来ていないので、確認と訂正の方よろしくお願い致します。 (2021年3月3日 8時) (
レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
椿茜(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただいていたのですが、5月のページのところに出てくる奈々葉でしたっけ？誰ですか？ってなってしまいました。 (2021年3月3日 8時) (レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺花 | 作成日時：2021年1月15日 20時
