4月 ページ1
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ハーデンベルギア
「 運命的な出会い 」
寂然たる冬が許してくれたみたいに
あたりが鮮やかに彩られていく春。
いつかの、誰かが、
口にできなかったような
秘めたる言葉が映し出されていくように
じんわりと色づく花弁。
" 明日は晴れるといいですね "
とか言って、
誰かを励まそうとしているくせに
枯れるときは一瞬なんだよね。
それはきっと、
今までの、そしてこれからの
私の人生みたいな。
春の出会いって
きっとそんなもの。
私をきらびやかにしてくれるくせに
急に冷たくなるんだもの。
高校三年生になったばかりの私の
良い出会いって、
ものすごく教え方が上手な先生や
良質でハイレベルな問題集くらい。
一度しか使わなくて、
その時だけで終わってしまうもの
なんだよね。
薄暗い私の毎日を
こう、パッと明るくさせてくれるような
恋予報があればいいのにな〜。
なんて考えながら
今日も見慣れた通学路を歩く。
冬の香りを纏ったまま、
無理やり春に馴染もうとする私は、
周りに顔を出し始めた花からしたら
どう見えているのかな。
新学期が始まって、
何事にも
" 最後 "って言葉がつくようになったくせに
何の変哲もないまま
あっという間に過ぎ去ろうとしている
高校生活。
大人になったら、
もったいないなかったな、とか
感じるのかな。
そう考える割には、
特に新しいことも始めないで
自分の本能すら、
変わろうとするのを怖がってるみたいだから
今日も、気づいたら放課後。
笑っちゃうよね。
だけどまあ、
私らしいっちゃ私らしい気がする。
そんな私の放課後のルーティンは、
入学当初から
決まって通っているカフェに行くこと。
だから、
今日も
校舎前に咲いてる花を横目に
足早にそのカフェに向かった。
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椿茜(プロフ) - 名前変換が出来ていないので、確認と訂正の方よろしくお願い致します。 (2021年3月3日 8時) (
レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
椿茜(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただいていたのですが、5月のページのところに出てくる奈々葉でしたっけ？誰ですか？ってなってしまいました。 (2021年3月3日 8時) (レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺花 | 作成日時：2021年1月15日 20時
