君日記 ( Ⅲ ) (ページ34)

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私は一瞬でその声の主に気づき

後ろを振り返る

「、これ忘れてたよ、」

紫耀くんだった、

「え、

　ありがと、」

片言な日本語で返す。

紫「砂浜にいっぱい足跡あるなって思って

　そのへん見てたら

　 Aみつけてさ、」

「ねえ、ありがとう、」

興奮状態で

何も正常に考えられない、

ネックレスが見つかったことへの喜びと

紫耀くんと会えていることへの喜びが

私の頭を占領する

紫「、そんなに大切にしてくれてたんだね、」

そう言いながら

そのネックレスを

後ろからつけようとしてくれる

「そうなの、

　これ、命と同じくらい大切、」

紫「そんなにかー

　ずっと大切にしてくれてたんだね、

　てか、これ金具壊れちゃってる、」

「、、、、

　え、、、どうしよ、」

紫「、なあ、

　ずっとつけてくれててありがとう」

、、、え？

一瞬で時が止まった、

おそらく、砂時計もとまった

そのくらい、

私の思考回路は一気に固まった

「紫耀くん、？」

紫「、みつけたよ、

　夏のわすれもの、」

「、、、え、」

紫「お久しぶり、」

紫耀くん、

私が

あのときの女の子だよ、

そう言わなくても、

気づいてくれた、、

心臓の鼓動が

どんどん早くなっていく、

「、会いに来ちゃった、」

わずかにこぼれた私の小さな声を

しっかり受け止めて

さらに抱きしめてくれる