君日記 ( Ⅲ ) (ページ27)

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「そっか、」

彩「あんなにまっすぐ紫耀に思われる子

　羨ましいなっておもっててさ、

　でもその真っ直ぐさが

　だいすきだったなって」

そう言いながら、

下手に笑う彩ちゃん。

彩「、こんな中途半端なのに、

　海人くんのこと、

　すきになりかけちゃってて、

　どうしたら、いいのかな、」

静かに流す涙を拭こうと

私はポケットのハンカチをとりだす

その時、

ずっとしまっておいた貝殻が床に落ちる

彩「、、え、？」

.........

彩「、、Aちゃん、？」

時が止まった。

私が落としてしまった貝殻は

彩ちゃんに貰った貝殻だった

私の存在だけでなく、

貝殻までもしっかり覚えてくれていたらしい、

彩「、あの夏ぶり、」

さっきとは違う色の涙を流す彩ちゃん、

彼女は、まだしっかり動かない体を

一生懸命のばして

私を抱きしめてくれた、

私はなにも言葉が出なかった

彩「ずーっと、

　待ってたんだよ、

　みんなで、」

「、、、みんなで、？

　ありがとう、」

彩「、ずーーーっっと

　待ってた、

　もう会えないかと思ってた、、

　
　この夏に、

　ようこそ、、」

　
　