ベランダ相談室 -Daiki.A-

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＊「じゃあ1ヶ月後に提出するように。」



新作ランジェリーのデザイン案を考えてこいと、上からの申し出があった。
前回不採用に終わったから、今回は頑張りたい。




紗「A ー！」


「紗夏！エレベーターで会うなんて偶然。」



会議室から部署に戻るために待っていたエレベーターホールで紗夏に出くわした。




紗「聞いたよ。新作デザインの件。」


「うん。」


紗「頑張んなよ！応援してる。
今回も出来る限りサポートするからさ！」


「ありがと。」


紗「でも、明日は残業だめだからね？」


「わかってる。」


紗「じゃ、また明日連絡するから。」



先にエレベーターを降りていった彼女。
そうだ。
明日は紗夏と北山さんとそのお友達と飲みに行く約束してたんだ。
けど、1ヶ月後に提出しなくちゃいけないし遊んでばかりはいられない。



「しばらくは、大ちゃんと話す時間も減っちゃうかな…。」



きっと家にも持ち帰る事になるだろうし。
でもこれは、自分のため。
悔いの残らないように精一杯やらなくちゃ。


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駅からの帰り道、マンションが近づいてきてたまたま見上げたら隣の部屋のベランダに人がいた。
その人もこちらに気づいたのか、手を挙げた。



「あ。」



私たちの部屋があるのは4階。
声を掛けるには大きめな声を出さなくちゃいけないので、手を振ってそれに応えた。
家に帰った私は、そのままベランダへ。




大「おかえり。」


「ただいま。誰かと思ったよ。」


大「いや、俺だわ。久しぶりだね。」



先日駅でたまたま会って一緒に帰ってきて以来、話せてなかった。
雨が降ってたのと、昨日は大ちゃんの帰りが遅かったみたいで。
それでも2日しか空いてないんだけどね。

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