恋情ロマンチック

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あれから空き時間を一緒に過ごしてくれるようになった。
大ちゃんにも友達付き合いがあるから、毎回ってわけじゃないけど。
90分一緒にいれる日は嬉しくなる。




大「A今日ひま？」


「5限まであるよ？」


大「俺と高木も5限まであんの。その後メシ行くんだけど、来る？」


「え！行きたい！」


大「終わったら連絡して。」




誘って貰って急遽行く事になったご飯。
こんな事ならもっと可愛い格好してくれば良かった。
いつもは5限までの授業は憂鬱だけど、今日はその後が楽しみすぎてあっという間終わりそう。



5限の授業を終え、連絡する前にトイレに駆け込む。
鞄からメイクポーチを取り出し、パパッとお化粧直しをした。
あんまり待たせちゃうのも悪いもんね。
鏡に写る自分の表情が何だか浮かれて見えた。



【大貴：高木が車で来てるからいつも止めてる駐車場まで来れる？】

【A：はーい！すぐ行くね！】



大学のすぐ近くの駐車場に止めてある雄也くんの車。
もう何回か乗せて貰ってるからどの車だかすぐに分かった。
後部座席のドアを開けると、中には2人の姿。




高「お疲れー。」


「ごめんね。お待たせしました！」


大「んじゃ行くか。高木よろしくー。」


「お願いしまーす。」



走り出した車からは、いつも雄也くんが聞いてるのとは違う音楽が流れ始める。
お洒落な洋楽なんて、もしかして今遊んでる女の子の趣味だったりして。




「これ初めて聞いた。」


高「今日はね、有岡くんセレクト。」


「大ちゃんの好きな曲？」


大「そ！今この曲にハマっててさ。かっこよくない？」


「……………かっこいい。」




音楽もかっこいいけど、こんなお洒落な洋楽聞いてる大ちゃんがかっこいい。
私も今度聞いてみようかな。




大「高木が洋楽聞きたいって言うからプレイリスト作ってやったの。」


「いいなぁ。」


大「お！Aも聞くなら作ってやるよ。」




大ちゃんが選曲してくれるなら毎日聞くよ。
どんな音楽聞いてるのか知りたい。
もっと色んな事教えて欲しい。



少しずつでも、貴方の事を知れて心が躍る。
完全に大ちゃんのトリコだ。
ハマったら抜け出せない。

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