29〈D〉 ページ29
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幸い今日は2限からだし、ここから大学まで10分もあれば着く。
どうしてもシャワーだけは入りたいという楓。
その間にもう1人を叩き起こして大学に向かう準備をする。
*「俺、今日サボるわー。」
大「だろうな。楓は?どうすんの?」
楓「行く。ていうか、私もう出る!」
大「一緒に行きゃいいじゃん。」
楓「いや!それは無理!大ちゃん絶対私より後に来てよ?お願いね!」
大「は?なんで?俺も出るよ。」
楓「いいから!じゃあ行くから!本当ごめん!お邪魔しました!」
楓のやつ、何をそんな慌ててんだ?
どうせ教室で会うのに。
良くわかんねえな。
*「これ大ちゃんの?」
大「俺のじゃない、って事は楓のか。渡しとく。」
床に落ちてた鍵の付いたキーホルダー。
どう見てもこれは家の鍵だ。
急ぎ過ぎて気付いてないな、あいつ。
教室に着くと楓はもう到着していて、とりあえず鍵を返すために声を掛けると勢い良く起き上がった。
その顔はまるで、余計な事言わないでよって言ってるみたい。
更には、口パクで”馬鹿!”って。
なんだよ、お前が鍵忘れたんじゃねえか。
届けてやったんだから感謝しろっての。
隣のAは目を大きく開いて俺の顔をじっと見ていた。
そして今に至る。
大「さすがに楓とはなぁ。もう1人居たしさ。」
高「そいつ居なかったら絶対ヤってたろ。」
大「いやー、まあ分かんないけど。」
伊「珍しい。大ちゃんが理性保てるなんて。」
だってさ、楓だよ?
後々気まずくなりたくないし、友達だし。
それと昨日の夜、なんとなーくAの顔が思い浮かんで。
だめだなって思ったんだよな。
授業終わり、楓の横にいるはずの姿がない。
この後の空き時間は最近いつもAと一緒だから、今日も当然一緒に過ごすつもりだったんだけど。
大「Aは?もう行っちゃったの?」
楓「用事あるみたい。」
伊「大ちゃん避けられてたりしてー。」
大「心当たりねえよ。てか、用事なのかもしんないじゃん。」
高「どうだかなー。」
仕方ない。
たまには別の奴らと過ごすか。
みんなが集まってる場所に向かうと、キャッキャッと喜ぶ瑞穂。
こいつ等といるのも楽しいんだけどな。
なんか、やっぱりAが居ないと寂しい気がする。
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ここ(プロフ) - いくさん» いい所を持ってくんですよねえ、大ちゃんは。移行完了したので続きもぜひっ☆お待ちしてます! (2020年3月12日 20時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - ステキなタイミングで大ちゃん出てきた!!続きが楽しみです。 (2020年3月10日 19時) (レス) id: bf142477e0 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - きっちょむさん» わーい!きっちょむさんがキュンキュンしてくれてるー!またモヤモヤもありますが、きゅんきゅんも待ってるので♪ (2020年2月16日 18時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
きっちょむ(プロフ) - ここさーん!キュンキュンが止まらないですよー!!更新が楽しみです♪ (2020年2月16日 17時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - Suzunecoさん» 嬉しいですー!ありがとうございます♪気持ちが行ったり来たりで忙しいですよね(^_^*)また見に来てください♪ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ここ | 作成日時:2020年1月18日 17時